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山「何見てんのー?」




ふわりとシャンプーの香りを漂わして
後ろから覗き込んできたりょーすけ。




「んー?かんなのアルバムー

……ほらっ!これ見て!ちっちゃーい」


山「うお!やべ、懐かしっ」




そう言って、あたしの隣にあぐらをかいた彼が

目を輝かせて写真を見る。





「ふふっ、まだハイハイしてるときだねっ」


山「だな〜!」





この時期の写真を見ると

1番子育てが大変だった頃を思い出す……。






山「やーっぱ、あれだ
かんなは赤ちゃんの頃から断トツの可愛さだわ」




初めての子育てでよく分からないまま
とにかく必死で頑張る日々。

何をしても泣くかんなに、自分まで泣きそうになったりもして…あたしは心身ともに疲れきってしまっていた。



自分のイライラを、りょーすけに当たってしまう事もあって…
そんな自分が凄く嫌で…





山「見ろよ、この写真の顔!!このキョトン顔!可愛いすぎかって!」




でも、そんなあたしを怒ることもなく
りょーすけは全部受け止めてくれた。


当たり散らしても
そっかそっか、って笑って優しく抱きしめてくれた。



夜泣きがひどい時は、次の日が仕事でも
かんなが寝付くまで、一緒にあやしてくれたり
時にはドライブに連れていってくれたり…




山「おい、(笑)無視するなよ……


…………え、」





あたしは、その優しさにどれだけ救われたことか……。





山「ちょっ、なんで泣いてんだよ…!」



目を見開いた彼が

首に巻いていたタオルを外して、スゥーっと流れた涙をポンポンっと優しく拭いた。





「へへっ…いや、当時のこと思い出してね」




そう言うと、
彼の目がぐらりと揺れた。





山「………この時期、大変だったもんな

辛そうなA見るのがすげー辛かったもん俺。」




彼の手が、あたしの頭を撫でる。




山「ごめんな、何もしてやれなかったよな……」




申し訳なさそうに眉を下げる。

そして、ふわりと彼に抱きしめられた体。
今も昔も変わらない彼の温もり。







「バカ…、(笑)違うっ、」




違う、

泣いてるのは辛かったからじゃない。








「……りょーすけが、やっぱり大好き。あたし」






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設定タグ:Hey!Say!JUMP , 山田涼介 , 伊野尾慧   
作品ジャンル:恋愛
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恵理(プロフ) - ゆうりくんとかんなちゃん繋がったりしませんかね?大人になって..的なの想像しちゃって。久しぶりに読めて凄くキュンキュンしました!これからも頑張ってください!! (2019年4月21日 9時) (レス) id: 64f5153363 (このIDを非表示/違反報告)
みう - かんな...橋本環奈って思ったのあたいだけ? (2019年3月31日 18時) (レス) id: 40cf893d3e (このIDを非表示/違反報告)
さち(プロフ) - ほんとにほんとに最高なお話でした!幸せな気持ちときゅんきゅんと、、これからも頑張ってください! (2019年3月31日 12時) (レス) id: e0cdd762b9 (このIDを非表示/違反報告)
mm(プロフ) - 今日たまたま思い出して数年ぶりに読み返しました!私が占ツクを知ってすぐに読んだ思い出の作品なので、消さずにいてくださること感謝します!メイさん、こありがとうございました!!! (2019年3月28日 17時) (レス) id: b60a2dbde8 (このIDを非表示/違反報告)
わかめ - すごいよかったです!!!また見たいなとすごく思いました!最高の作品、ありがとうございました!!! (2019年2月10日 17時) (レス) id: 18cfb8505a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:メイ | 作成日時:2016年11月3日 0時

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