遠くても。山下健二郎 (ページ45)

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臣「…健ちゃんさぁ、

Aちゃんが俺たちで騒いでんの

羨ましいんでしょー？」

臣ちゃん！！！

何言うてんねん…

健「…っべ、別に！

そんなん思うてへんし！！」

その反応。なんや？

隆「…っべ、別に！

そんなん思うてへんかぁ～～。

って、めちゃめちゃ思うてるやん！！！」

あかん。隆二、下手くそ過ぎるわ…。

臣「そーゆーの、

やきもち

って言うんだよ。健ちゃん。」

それ言われた健ちゃんは、

なんか変に得意げな顔。

いわゆる、ドヤ顔。

健「あほかお前ら。

Aはなぁ、

昔から俺のことめっちゃ好きなんやで？」

「はぁ？！何言うてんの？！

誰がいつそんなこと言うたん？！」

めっちゃムカつくわ。なんも知らんくせに。

「あたし、健ちゃんより
臣ちゃんと隆二のほうが好きやで。」

何でそんな固まってんねん。

そんであたしは、なんで

思ってもないこと口走ってんねん。

健「そ、そうか…。」

あたしの、健ちゃんが好きって気持ちは

そんな中途半端なものやないし

それは健ちゃんにだって語ってほしくないくらい

大きくて深くて、何にも変えられん。

だからそんなに軽々しく

口にしたらあかんで。健ちゃん

「健ちゃん、お風呂かりるね。」

なーんか、変な空気になったこの部屋を

そそくさと抜け出した。