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顔も体も冷蔵庫に向けたまんま、


長い長い腕だけが後ろにニョキっと出てきて。



健「…!!!!」



驚いたまんま、その長い腕で手招きしてる。




こっち来いってこと?




「…なに?」



あまりにも無言でリアクションしてるから、


なんかちょっとだけ不安になりながら



冷蔵庫、一生懸命見てる健ちゃんの顔をのぞく。




健「…なぁ、お前いつの間にこんなたーんと

うまそうな料理作ったん?」




あたし、やれば出来る子なんやで?



「健ちゃんのおかんに鍵のおつかい頼まれた。


言うとったのの、1日前に来て
サプライズしたらおもしろいなぁ〜って。


正ちゃんとな、一緒に始発でこっち来てん。


そんで、ここまで車で送ってもらった。」



健ちゃん、怒ってるん?





「勝手に入ってごめんなさい。

健ちゃん、何も言わんほうが
喜ぶかな〜って思って。


最近、忙しいみたいやから…。


怒ってる…?」




健「……


怒ってへんよ。ほんまに、ありがとうな!!」



突然、腕引かれたと思ったら




そこは健ちゃんの胸の中。

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作者名:樹莉 | 作成日時:2016年6月14日 1時

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