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正「なぁ。今更やけど…
始発で行く必要あるんか?」
私の上京とタイミングに合わせてくれた正ちゃん。
両親と山下家には、
見送りとか家の前で十分やからってお願いして
あっさりと東京行きの新幹線に乗った。
そう、始発の。
「だって、買い出しとかー、
スーパーの場所とかー、
健ちゃんの住んでるマンションとかー、
全然分からへんもん。
正ちゃん、頼むわ♡」
正「はぁ〜…ったく。
買い物終わって、健二郎のとこ送ったら
俺は帰るからな〜!!!」
健ちゃんといい、正ちゃんといい、
小さい頃から私に甘い。
そんな話をして、しばらくしてみれば
正ちゃんは寝てしまっていた。
私は健ちゃんに会えるってことで
緊張して寝てられへん。
なーんてことはなく、
東京駅に着いて正ちゃんに起こされるまでは
一回も起きひんかった。
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作者名:樹莉 | 作成日時:2016年6月14日 1時