ファン公認の山田くんの幼馴染み。PART2《HJ》《R.Y》

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「具合はどうですか？」


涼介「大丈夫です」


入院生活も3ヶ月目に入り、桜の季節になった。空は雲一つない快晴で病院の窓から入る風がなんとも心地良い。あれから俺がいないHey!Say!JUMPは誹謗中傷のコメントが無かったかのように更に人気になった。


むしろ“山田涼介のいないHey!Say!JUMPってなんか新鮮”


とのコメントが多くなった。


「焦らないでくださいね」


涼介「……っ、はい」


医者いわく、この突発性難聴は早期発見が重要らしい。俺はまだ初期段階だったため、治る見込みがあると言われた。安静に入院し、睡眠やストレスを抱え込まないこと。


涼介「(Aに会いたい………)」


Aがアメリカに行ってからどのくらい経っただろうか。去年に電話して以来声を聞いていない。あいつは海外ドラマに出演中だから、俺のことなんて忘れてるかも。


そんな不安が頭をよぎる。


一緒に桜みたいな、なんて思いながら空を見上げた。


「そうだ。山田さんにお客様が来てますよ」


涼介「……？俺、に？」


「えぇ。とても綺麗な女性の方です」


涼介「……、」


医者の言葉に胸がドキリ、とした。


涼介「……、その人の、なまえ、は」


「確か、……水瀬Aさんと仰ってましたね」


なんで。嘘だろ？だってあいつは今アメリカにいるはずだ。日本に帰ってきた？Aが？


「どうされますか？」


涼介「……っ、」


会いたい。どうしようもなくAに会いたい。でも、今会ったら、どんな顔するかな。


涼介「すみません……っ、今は、会いたくない、と伝えてもらえませんか？」


「分かりました」


“失礼しました”そう言って医者は部屋から出ていった。と、同時に溢れてきた涙。枕に顔を埋める。


涼介「……く、うっ、A……っ！！」


会いたい。


会いたいよ。


今この病院の1階に居る。


そう思ったら涙が止まらなかった。


でも、こんな姿の俺、見せたくない。


会いたい。


Aに会いたいよーーー。

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