○ ページ30
姫野「先輩お疲れ様です♡」
『…お疲れ様』
最近、仕事に行くのが辛い。苦しい、と思うようになった。瀬戸さんや新田景子の彼氏・佐々木譲を演じる磯村勇斗くんとはとても仲良し。
だけど、やっぱり愛花ちゃんが怖い。
『うっ……！』
姫野「あはは！先輩って、やっぱ最高ですね！」
撮影前。誰も入らない部屋で愛花ちゃんに殴られる。場所は様々。お腹や背中、この前は足の脛を蹴られた。脛はほんとに痛い。弁慶の泣き所と言われるだけある。
『……っ、りょ、すけ…には、……』
姫野「分かってますよ♡涼介くんには手を出さない変わりに、こうやって先輩で遊んでるんですから」
そう言いながら愛花ちゃんはポケットからカッターを取り出した。それを私に向ける。
『……やめ、て』
姫野「辞めませんよ？大丈夫。顔には傷付けませんから」
愛花ちゃんはそのカッターで右腕を肘から手首までゆっくり斬った。痛みに耐え、顔が歪む。
姫野「その表情、さいっこう♡良かったですね、今日長袖で」
『……っ、』
痛い。イタイ、イタイイタイイタイ。
でも、涼介のためなら苦にもならない。
このカッターの傷なんて言い訳しよう。瀬戸さんに嘘付いても絶対気付くよね。私は壁に寄りかかり、一人啜り泣く。駄目だなぁ。ほんと。
『……情けない。こんなんじゃ、涼介のこと守れない』
深呼吸を、2回する。大丈夫、大丈夫。そして口角をあげる。ほら、これでいつもの私に戻った。涼介を守るためなら私がどうなっても構わない。
瀬戸「あれ？Aちゃん、その傷どうしたの？」
磯村「ほんとだ！大丈夫ですか？」
『大丈夫だよ！紙触った時に切っただけだから！』
楽屋に戻ると、瀬戸さんと磯村くんに声をかけられた。幸い、そう思われても可笑しくはない傷の深さで良かった。メイクをしてる愛花ちゃんと目が合い、私は彼女を睨み付ける。
私は貴女なんかに屈しない。
そう込めて。
瀬戸「手当てしようよ。磯村くん、消毒持って来て」
磯村「ラジャっす！！！」
『すみません、瀬戸さん。迷惑かけて……』
瀬戸「気にすんなよ」
瀬戸さんの言葉に心が暖かくなる。磯村くんも消毒を持ってきてくれて、とても心配してくれた。申し訳ないな、ほんと。
涼介、大丈夫だよ。
貴方のことは、私が守るから。
○�睫斃彩蕕�ん誕生祭！！！※本編とは関係ごさいません。→←●
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凛音(プロフ) - 楽しく読ませてもらいました！次回作のアンケートに答えてきます！ (2023年4月14日 13時) (
レス) @page50 id: f2426a3f71 (このIDを非表示/違反報告)
あかね - はい！次回作の方も是非読まさせていただきます！！ (2023年4月11日 22時) (レス) id: 94048c48c4 (このIDを非表示/違反報告)
なな姫(プロフ) - 近々執筆開始致しますので、その時はまたご愛読のほどよろしくおねがいします！ (2023年4月11日 7時) (レス) id: cf5c6ec2c3 (このIDを非表示/違反報告)
なな姫(プロフ) - あかねさん» コメントありがとうございます！そのように言っていただけて光栄です！プライベートで弱々になる山田涼介が居ても良いんじゃないか！と思い執筆いたしました。次回作はまだ頭の中で構想を練ってる途中です。 (2023年4月11日 7時) (レス) id: cf5c6ec2c3 (このIDを非表示/違反報告)
あかね - 主人公ちゃんと涼介の２人はどうなるのか。またはいつくっつくのかが楽しみで楽しみでしょうがなかったです♪ (2023年4月10日 22時) (レス) id: 94048c48c4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なな姫
| 作成日時：2023年3月6日 16時
