17.6 ページ17
炭「す、す……すげぇや兄貴!見事な剣術だぜぇ!」
と、固唾を飲んで杏寿郎を見ていた炭治郎が感動の涙を流した。
炭「おいらを弟子にしてくだせぇ!」
煉「いいとも!立派な剣士にしてやろう!」
炭治郎に続き、善逸と伊之助も”おいらも!“”おいどんも!“と続けて言った。
『煉獄さん!いえ、……“師範“と呼ばせてください!!』
煉「うむ!Aも俺のとこに来ると良い!!みんなまとめて面倒みてやる!!」
Aもまた涙を流し杏寿郎にそう頭を下げた。杏寿郎の周りをふわふわ浮遊する四人。
異様な光景だが、四人の中心で杏寿郎が高らかに笑っていた。
楽しそうに。
そして、天井で点滅を繰り返していた灯りが、ブッと消えた。
●
●
●
A達はそんな夢を見ながら眠り続けていた。
Aは肘掛けに肘を付きながら夢を見る。
●
●
●
※Aちゃんは5歳くらいです。
『ん、……』
Aはゆっくり夢から覚める。春の匂いがする森の中で、Aは横になっていた。
『っ!?』
一瞬、何事かと思い飛び上がるも、見慣れたこの光景にすぐに落ち着きを取り戻す。
ガサ、と音がしてAは立ち上がりそちらへ向かう。するとそこに川の水で顔を洗う銀髪の少年がいた。
『お兄ちゃん、何してるの?』
少年「っ!?誰だ!!」
少年はAにクナイを向ける。だがAは肩を竦みはしたものの、少年に近付き子供らしくニパッと笑顔になった。
『ななみはねぇ、ななみって言うの!お兄ちゃんのお名前は?』
少年「……。何でお前に教えなきゃなんねぇんだよ」
『だってななみ、お友達になりたいもん!!』
少年「…………」
『…………』
少年はじっとAを睨み付ける。Aも負けじと見つめた。
サァァァ、と二人の間に爽やかな風が吹く。
少年「……わぁったよ。言えば良いんだろ、言えば」
『うんっ!!』
少年「俺の名前はーーー」
少年は自らの名を名乗り、その後はAと会話をした。
●
●
●
魘夢「夢を見ながら死ねるなんて、幸せだよねぇ」
魘夢「どんな強い鬼狩りだって関係ない。人間の原動力は心だ。精神だ」
魘夢「精神の核を破壊すれば良いんだよ。殺すのも簡単。人間の心はみんな同じ。硝子細工みたいに、脆くて弱いんだから」
先頭車両の屋根に立っている魘夢が、そう闇夜にささやいた。
710人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ななこ(プロフ) - ミアさん» コメントありがとうございます!ドラマCDの胡蝶姉妹、良い話ですよね(泣)分かりました!書かせていただきます! (2022年1月31日 22時) (レス) id: f3c05740c2 (このIDを非表示/違反報告)
melody(プロフ) - はじめまして!読ませて頂きました。続きがとっても気になります。更新楽しみにしてますのでよろしくお願いします。 (2022年1月31日 21時) (レス) @page38 id: 648912d438 (このIDを非表示/違反報告)
ミア - ドラマcdで胡蝶三姉妹のような宇髄家の過去の日常をリクエストします! (2022年1月31日 21時) (レス) @page38 id: baa6bfc0d1 (このIDを非表示/違反報告)
ななこ(プロフ) - 月の舞さん» コメントありがとうございます!キメツ学園はいつか書こうかな、と思ってたので、番外編みたいな形で書かせていただきます!これからも応援よろしくお願いします! (2022年1月31日 19時) (レス) id: f3c05740c2 (このIDを非表示/違反報告)
月の舞 - ななこさん» 無限列車編 終わりましたね…。いよいよ遊郭編か、楽しみです‼️リクエストいいですか?キメツ学園編も見てみたいなぁ〜。遊郭編の後でも構いません💦 更新頑張ってください‼️応援してます (2022年1月31日 12時) (レス) id: 6295bdffb6 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ななこ | 作成日時:2022年1月12日 14時