ﾀﾋにかけて、飛ばされた先でモブは今度はサンズさん達に振り回され翻弄される。<9>【 Undertale】

410:フードの正体は ページ10

A side




ランサーと名乗る二人組に促されて、

私とマスタードは奥の部屋に通された。



そこには黒いソファが二組と、
テーブルがあるだけ。



ランサー「では、顔を拝見しよう。」


『.....はい。』ｶﾞｻｯ



私は少しドキドキとしながら、
被り物を取り払った。


すると、先程まで圧のかかっていた視線が
途端に消え失せたような気がした。



ランサー?「A!!
ああ良かった無事だったんだね!?」ｶﾞﾊﾞｯ



『!?オグフッ』ﾊﾞﾀﾝｯ



マスタード「!!おいテメェ何すんだ!」ﾋﾟｷｯ


ランサー「勘違いするな。
危害を加えるつもりはない、
お前等と接触するには
リスクがあると再三説明したんだが、
妹がどうしても会いたいと聞かなくてな。」ｽｯ



マスタード「ぁあ？妹だ？」



『??....もしかして、フウちゃん？』



私に思い切り抱きついてきた
フード姿のモンスターは、
私が声をかけるとそのフードを後ろに下げ
泣きそうな顔をしながらまた抱きついてきた。



フウ「...良かった...本当に....
私を助ける為に大怪我を負った上に、
この二人に拉致されたって知って、
...もう...もうダメかと....!」ﾎﾞﾛﾎﾞﾛ



マスタード「...まぁ普通ならニンゲンは
生かしてはおかねぇからな、
否定はしねぇよ。」ﾆﾔｯ



『...フウちゃん、怪我は大丈夫なんですか?』


フウ「もう大丈夫よ！
兄さん達に輸血してもらったから、
あと２.３日もすれば完治するわ！」



『...さすがはモンスター、凄い治癒力ですね。』



マスタード「しっかし、
お前等狼ってのは隠密暗殺が商売だろう?
こんな堂々とロイヤルガードの身内の俺に
接触してくるとは、さすがに思わなかったぜ?」



ランサー「...俺だってこんなニンゲン一人に
会うために報酬払ってまで来たくなかったよ。」



『...貴方は、
あの時居たフウちゃんのお兄さんの、
〔冷静な方〕の狼さんですよね?
ランサーと言うのは貴方の名前なんですか?』



ランサー「...本名を名乗る訳無いだろう、
通り名だ。」



フウ「ちなみに私は本名よA！
昔から隠密だの暗殺だのは向いてなくて。」



ランサー「だからってホイホイ教えていい物ではないだろうが。」ﾊﾞｼｯ


フウ「！イッタイなぁ！Aは特別なの！」
ムッ



ランサー「...あーはいはい、もう耳タコだ。」
ｳﾝｻﾞﾘ



..何かフウって思ってたより幼い子なのかな?
言動が物凄く可愛いから癒される。

私猫派だけど、狼もいいな..

411:フウちゃんは冷め止まぬ→←409:待ち合わせの場所は

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す