ﾀﾋにかけて、飛ばされた先でモブは今度はサンズさん達に振り回され翻弄される。<9>【 Undertale】

428:彼女は何かしたい ページ28

A side





イヌッスとイヌッサってオシドリ夫婦だよな。
ゲームでもお揃いの服を着ていたと思う。

お互いの顔入りのやつ、あれ可愛いよね。



『....あの、グリルビーさん。
もし良ければキッチン手伝いましょうか、
手袋をしていれば匂いも移りませんし。』


私は両手を前に出してニギニギとした。


それを見たグリルビーは手を振りながら、
ニコリと笑った。


グリルビー「フフｯ
Aは優しい子だな。
ありがとう、気持ちだけ貰っておくよ。
でも流石に子供に
包丁を持たせる訳にはいかないな」ポンポン



『先程言っていた、
イヌッサさんからの注文って何なんですか？』



グリルビー「ん？ああ、
シーザーサラダとチーズの盛り合わせだ。」



.....犬にチーズはあかんやろ...

あ、でもモンスターだからいいのか。



『分かりました。
ではその2品は私がお作りしますので
グリルビーさんはコーヒーでも飲んでて下さい』ｽｯ


私は、話ながら用意していたコーヒーを
グリルビーに渡して、
ポカンとする彼を置いたままヨシッと
作業を始めた。


まず私は包丁を手に取ると冷蔵庫からベーコンを
取り出して細かく切ってフライパンに入れ、
卵を器にあけて電子レンジにいれた。

ベーコンをカリカリになるまで炒めている間に、
今度は木製のサラダボウルに、
手袋をはめた手でちぎったリーフレタスと、
ケール、カットしたトマトを入れて
上から何種類かのナッツをちりばめた。


...おお、
パルメザンチーズがブロックで置いてあるぞ！
これ、
一度でいいから真上から削って雪のように口の中にいれてみたいよ、ロマンだよなぁ。

でもさっきも見ていて思っていたけど、
グリルビーの料理が美味しい訳が分かる、
キッチンは全くベタついていないし、
食材の管理もしっかりとしていて
経営者として素晴らしいと思う。

１人でこなすのは大変だろうに。


グリルビー「....手際がいいな、驚いたよ。」



『いえいえ、サラダなんて子供でも出来ますよ。
...よし、ベーコンも良さそうですね、
では、先にサラダを出して下さい。
その間にチーズの盛り合わせを作りますね。』ﾆｺｯ



グリルビー「ありがとうA、
仕事中にコーヒーをゆっくり
飲めたのは初めてだよ。
料理も上手いし、うちに欲しい位だな」スッ


グリルビーはそう言うと私の頭をポンポンとした。



彼はあれだな、包容力が高いから長男タイプだ。

この人なんで独身なんだろうか?
絶対モテるだろうに。

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