ﾀﾋを覚悟したのに、何故かサンズさん達はモブを守ろうとする。<8>【 Undertale】

371:押し寄せる不安を誤魔化す方法 ページ21

A side







.......





...........








............暖かい.......








ーーーーーパチパチｯーーーーーー








ーーーーーカコンッーーーーーー











.......木が燃えてる匂いがする....




.............




....サンズの家マンションなのに暖炉なんか





........あったっけか......









....いやあったら上の階の人燻製じゃん。







『......っ!!イタッ!』ﾋﾞｸｯ




私は意識が戻ってきて起きようとしたが、
頭に激痛が走って思わず顔をしかめた。
ソッと頭に手をやると、
包帯が巻かれている。


そこまで確認してから、
私は固まった。





.....ここ.....どこだ....!?




確かに先程までDreamtaleに居たはずだ。

ドリームとナイトメアが兄弟喧嘩を始めて、
私は木の幹に隠れてた。

所がナイトメアのグープから離れようと
木の幹から離れた瞬間、

何かが頭にぶつかる衝撃が走って気を失ったんだ。




.....と考えるなら、普通なら
ドリームか、ナイトメアのアジト。

もしくはサンズの家に居るはずなのに...





......何だかゲームで見たような家にいる。





『....何処なんだ.....ここ....』ｷｮﾛｷｮﾛ



痛む傷を庇いながら、
私はゆっくりと体を起こす。

熱はまだあるし、
クラクラするが、動けない程ではないし
何より〔誰が居るのか〕という不安で
じっとしていられなかった。



『.....物音がしないな...出てるのかな。』



ソッと聞き耳を立ててみたが、どうやら
家人は出掛けているようだった。



何で自分がここに居るのかは分からなかったが、
恐らく傷の手当てをしてくれたのは
ここの家人だろう。

そう思って、ボンヤリとする頭で
改めて室内を見回してみた。





.....埃だらけで汚い...




『....勝手に掃除したら
怒られてしまうだろうか...
でも、
家人には失礼かもしれないが、
このままだと違う病になりそうだし。

動ける範囲で掃除しよう。
手当てのお礼もしないとだしな。』ﾉｿｯ



私は無理のない程度で掃き掃除を始めた。

しかし、玄関前の掃除の時と一緒で
そこまでやるつもりはなかったのに、
気がつけば熱があるのも忘れて
額に汗をかきながら
雑巾片手に床磨きまで始めてしまった。


40分程経った頃、
室内はすっかりキレイになった。


ついでにテーブルにあった食器も洗っておいた。

でもここで、
無理が祟って目眩が襲う

『....うっ』ｸﾞﾗｯ




ーーーーーーガシッーーーーーー

372:紫の瞳は見開く→←370:お互いの役目

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す