39 好転 ページ39
「解決したっぽいね。」
話しかけてきたのはレトルト。
「うん。よろしく、キヨくん。」
「マジか…笑！よろしく」
キヨくんもリレーの走者だった。
「良かったの？」
いろいろと気づいていたガッチさんが聞いてきた。
ごめん。この瞬間ばかりはニッコリと笑うしか無いのよ。
とニッコリ笑った。
「ヒュー流石ですぜ、姉貴！」
「ついていきます姉貴！」
うっしーとフジくんが下っ端のようにノッてきた。
ケラケラと笑い声が響き、私はインタビューへと戻った。
騎馬戦、綱引きと続いて最後にやってきたブロックリレー
「よし、行こっか。キヨくん、△△、□□。」
「見てろよ、お前ら！」
キヨくんはいつも通り末っ子全開で
「あ〜。緊張する。やるしかないけど。」
女性実況者の△△は緊張しながら
「Foo！いくぞ〜！」
男性実況者の□□ははしゃぎながら
「「「「「頑張れ！/頑張ってこ〜い！」」」」」
ブロック席から送り出された。
競技上には3ブロックの走者達が集まる。
「…ビックリした！」
「円陣組もうぜ！」
□□がキヨくんを捕まえる。
「いいじゃん、やろっか！」
私は△△を連れて肩を組んだ。
「うわ〜それっぽい！」
△△の緊張ももうすっかり解けた。
「んじゃ〜コハク頼んだ！」
「□□が集めたのに？！…嘘でしょ！笑」
私はさらにキヨくんと肩を組む。
「…せっかくならやってやろうじゃない！」
「おう！」
□□を見ながら
「配信終了間際のラストプレイの
プレッシャーにも耐え抜いてきた！」
「うん！」
△△を見ながら
「ゲーム実況者が諦めて動画を終えることなんて無いよね！」
「そうだな！」
キヨくんを見ながら言った。
「よし、勝つぞ！」
そして最後は自分自身に、チームに向けて。
「「「オー！！！」」」
ブロック席がグワーッと盛り上がった。
会場が一気に私達の優勝に向けて染まった。
走順は□□→△△→キヨくん→私。
キヨくんは屈伸中で
そこをしっかりカメラに抜かれていて
いつもふざけてばかりの人たちが急に本気になると
それだけでコロッといっちゃうやつがいるんだろうなぁ…
なんて公開されたときのことを考えていたことを思い出す。
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作者名：みこと | 作者ホームページ：http://なし)ー
作成日時：2022年6月14日 20時
