Whitelight DLC【実/況/者】 (ページ37)

今日:17 hit、昨日:1 hit、合計:13,125 hit

37 秋といえばページ37

「ニコニコ大運動会？」

「懐かしいやつ引っ張り出してくんな笑」

「ちょっとブロック長。この状況どうにかして。」

「ブロック長は便利屋じゃないのよ。」

「本当に懐かしいやつ…笑」

――――――

時は少し遡る。
でもあの一連だけは鮮明に覚えている。

「宣誓！私達選手一同は〜
日頃支えてくださっている視聴者方、運営に感謝し〜」

100人を越さないが
それに近い数字ぐらいはいるのではないかという
群集を後ろ背に私を含め3人が誓う。

「ブロック長務めさせていただきますコハクです！
楽しんで、盛り上げていきましょう。お願いします！」

実況者、歌い手、踊り手の
3ブロックに分かれて行うニコニコ大運動会
私は実況者ブロックの長となった。

玉入れに大玉転がしと
男女混合でプログラムが進んでいく。
その中でも障害物競走での出来事であった。

とある女性実況者の〇〇が競技中に大ゴケをかました。

ブロック長のお仕事は主にブロック席でのMCで
競技が終わったあとに
インタビューを聞きに行くこと。
次のインタビューは〇〇にしよう。
コケたことについて触れても上手く返してくれるだろうし

なんて、考えていたら彼女は足をつかないようにしていた。

「……おっと？」

「ん？」

私の横に座っていたレトルトが反応した。

「〇〇…足つかないようにしてない？」

「え、さっき転けた子？」

ガッチさんも反応。

「あ、本当だ。アレはやってるかもなぁ…」

キヨくんも確認。

「捻ったのかな…？」

フジくんも反応。

「…ちょっと確認取ってくる。」

客席の階段を駆け降りてスタッフさんに話しかける。
スタッフさんも驚いたような表情で
下を見ながら無線で連絡を取っている。
GOサインが出されバタバタと階段を降りた。

「〇〇。」

体育館のロビーに〇〇は入ってきた所だった。

「コハクちゃん…」

「頑張ったね〜。
あ〜痣にはなるか…体育館だから床硬いもんね。
捻っちゃった？」

出血こそしていないが痣になっていた。

「うん、捻ったみたい。」

スタッフさんが氷を持ってきてくれた所で交代して
後ろを向くとカメラがしっかり構えていた。
皆がいる客席へと戻る。