一度でいいから愛されてみたいのでぶりっ子になる【d!】 (ページ3)

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休憩時間ページ3

「ねぇねぇAちゃん!」

ﾋｪｯ!!誰だ!!前の席の子か!!!

『ど、どうしたのぉ?えっとぉ……』

「穂高。穂高ﾎﾀｶ楓ｶｴﾃﾞ。よろしくね!」

そう言ってふわっと笑う穂高さんは、とてもかわいかった。

赤みがかった黒髪で、ハーフアップにしている。制服がとても似合っていて、女子の私も見惚れてしまう。

『……よろしくねぇ、穂高さんっ!』

「穂高さんなんてそんな。楓でええよ!」

あ、やっぱり穂高さんも関西弁……じゃなくて。

ハードル高いっす、正直。

『えっ!?え、えっとぉ……か、か、……かえ、で…………さん……』

「あははっ楓さんなんて初めて呼ばれた!でもヤダ。せめてちゃん!」

ぷくーっと頬を膨らませるのもかわいい。無意識でやってそうだな、天然が入ってそう。

『じゃ、じゃぁ……楓、ちゃん……楓、ちゃん、楓、ちゃん……』

連呼する私を見て、か、楓……ちゃん、はキョトンとして、ふふふっと笑い出した。

「Aちゃん、慣れてへんの?ふふ、ごめんね、正直最初苦手意識持っちゃってた。でも、もう大丈夫!ほんまごめんね!」

苦手意識持たれてたの!?

……oh……。

『い、いいのよぉ!気にしないで☆』

そういえば、私が読んだ夢小説の夢主ちゃんって、ぶりっ子ちゃんのこと苦手とかそんな感じの子多かったな。

そして、最終的には夢主ちゃんがぶりっ子ちゃんをやっつけちゃうんだ。

なのに、私は何故ぶりっ子になろうと思ったのか。