【wrwrd】できない【shp】 (ページ24)

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とぅえんてぃ_ふぉーページ24

「じいちゃん」

彼女と出会えたきっかけは、あの日彼女を家に誘っていたじいちゃんだった

「、俺まだ、」

俺が本当の愛に触れられたのは、じいちゃんが頭を撫でてくれたからだった

「なんも返せてへん」

「何言ってるショッピ。お前は充分俺を救ってくれた」

「救った…？」

そんなわけない

だって俺は、ただここに通っていただけだ

初めは仕方なく来て

次からは自分のために

来たかったから

愛が欲しかったから

「ここにいるだけで俺は嬉しいんだよ」

「何もしとらんのに」

「お前は俺の家族だからな」

「かぞく、」

鼻を啜る音

涙を流す人たちが周りにたくさんいた

見たことある人も、ない人も

みんながじいちゃんの死を悟っている

俺も、例に漏れない

ただ俺は、じいちゃんから視線を受けて、じいちゃんから言葉を貰っている

周りにいるこの人たちは、俺なんかよりもずっと一緒にいて、もっと話したいはず

そう思うと申し訳ない気持ちが出てきて、ぐっと言葉を飲み込んだ

家族はこの人たちや

なんて

俺だって、本当はじいちゃんと家族になりたいと思ってた

「俺は先に行く。出来るだけ俺のところには来るなよ」

じいちゃんはぐるりと俺たちを見た

ゆっくり、一人一人と目を合わせて

「Aを助けてやれ。そろそろ、クソッタレな家族から卒業しても良いだろ？」

最後にまた、俺を見た

「この家は俺の1番大切な場所だ。俺が命をかけて守り続けてきた、大切な家族が沢山いる。…ここにいる全員、お前も、俺の家族だ」

咄嗟に両手で支えてきれないほどにどっと重くなった掌

まだ温もりは消えていないのに、何だかとても冷たくて

その場にいたみんなが泣いて、泣いて、泣き腫らして

ごめんじいちゃん、笑って見送れなくて

ごめんな、じいちゃん

俺、Aを助けるから

守るから

幸せにして見せるから

だから

安心してや