つー ページ2
兎にも角にも、いなくなったもんはしょーがない
どこに行ったかもわかんないわけだし
「…ふぅ」
どうしたもんか
家に残されたのは私で、追い出されたわけじゃないから衣食住は揃ってるっちゃ揃ってんだけど
「家事スキル皆無なので誰か助けてください」
急務は食生活
あぁ、ショッピのご飯はすっごく美味しいし私の好みに合わせてくれてた
ご飯作る気なくなるよ、一生作る気なかったよ
「しょっぴぃぃぃぃぃ！！」
たすけてくれ
彼に胃袋を完全に掴まれた頃、華の高校生だった私
それなりに
勉強も、
運動も、
料理も、
裁縫も、
できなかった
何もできず、ただただ人に合わせる努力をしていた頃
彼氏の弁当を毎日楽しみに学校へ通うようなダメダメな彼女だったのだ
「A、はい」
「？なにそれ」
「弁当」
「え？手作り？愛妻弁当的な！？」
「"愛妻"はおかしいけどな。作ったから食うてみ」
「ありがとう！！うわもしかしてめっちゃ愛されてる私！」
唐突に始まった愛妻？弁当生活
それまでの私は高校生なんだから自分で作りなさいという悪魔のようなことを言ってきた母のせいで少ないお小遣いを叩いて公売へ通ったり、たまにダークマターを持参していた
まぁ、それに見かねた彼が作ってくれたんだろうな
「ちゃんとしたもん食ってや。お願いだから」
「んーま！！やば！」
「聞いてへんやん。どんまいショッピ」
「コネシマさん、いたんすか。Aのこと視界に入れないでもらっていいですか」
「一緒に飯食うくらいええやろ！」
コネシマとか、シャオロンとか、チーノとか、ゾムとか
彼の周りにはたくさんの人が集まってきて、初めは2人だった屋上には気がつけば10人以上の人が集まっていた
「美味しかったなぁ」
あの頃は、いつも賑やかで、みんなで笑ってた
ふと、ラップのかかった皿に目を落とす
明らかに一人前じゃないよね
なのに、家にいるのは私1人
「いただきます」
あーぁ、美味しいのに、おいしくない
やだな
私、これがなくなったらどうしたらいいんだろう
何を食べればいいんだろう
誰かに頼らなきゃ、生きていけないんだ
誰かに頼らなきゃ、何もできないんだ
自分でやってみるなんて、簡単なことじゃないから
ねぇ、なんもしなくていいって言ったでしょ
私がここで困ってるよ
帰ってこないと、死んじゃうよ
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あるか(プロフ) - 赤月奏楽さん» ありがとうございます〜！いや〜運命ですっ(( (2021年1月17日 20時) (
レス) id: 361634c89c (このIDを非表示/違反報告)
赤月奏楽 - 完結している作品全部読んでました。どうやら僕は作者様の作品に惹かれるみたいですね。運命ですね← (2021年1月17日 9時) (レス) id: 0a13c144ca (このIDを非表示/違反報告)
あるか(プロフ) - すみれいんさん» ありがとうござます〜！策略です(ﾌﾌﾌ…毎日更新心がけるので是非是非！ (2021年1月15日 1時) (レス) id: 361634c89c (このIDを非表示/違反報告)
あるか(プロフ) - まるさん» ありがとうございます〜！どうぞお楽しみに！ (2021年1月15日 1時) (レス) id: 361634c89c (このIDを非表示/違反報告)
あるか(プロフ) - 天井(あまい)さん» ありがとうございます〜！はじめからですね、嬉しいです！ (2021年1月15日 1時) (レス) id: 361634c89c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あるか | 作成日時：2020年12月31日 12時
