4頁 炭化と飛来 ページ5
「疲れたー！」
ばたっと最後のコアの前に大の字で倒れ込む。最後のヤカンを攻略し、残るケバインクはここだけになった。時間はかかったが、戦いへの恐怖はかなり薄れたように思う。
「コジャケちゃん、まだ食べれる？」
「きゅ！」
語りかけると、コジャケちゃんは私の目を見て、自信満々にヒレをガッツポーズのようにきゅっとさせる。
「ありがとうね、それじゃあ……」
イクラパワー(仮)をコジャケちゃんに注ぐと、ケバインクのコアを飲み込んでくれる。そうすればこの邪魔なインクを取り除くことが出来る。そうしてここまで進んできたんだ。
「いっせぇのっ！」
クレーターを覆う大きなケバインク、その中心にコジャケちゃんを投げる。コジャケちゃんがコアを呑み込むと同時、インク全体が黒く炭化していく。固まりきったインクはボロボロと崩れ落ちていった。
クレーターのケバインクが全部落ちたのを見届けると、これで終わりなんだなという実感がある。
「やっと帰れる……！」
そう喜んだのも束の間、突然地鳴りが響く。
「え？なになになになになに？」
痛いほどの轟音は私の耳を貫き、眠っていた恐怖を呼び起こす。来る未知への備えをする間もなく、大きな影がよぎる。
「ヌ！なんじゃ!?」
アタリメさんが振り返った先。轟音とともに上空より飛来したそれは、荒い岩肌を削りながら私たちのいるクレーターの更に下、ケバインクが消えて露出したクレーター中心へと落ちてきた。
丸いシルエットの機械の塊。それに手足が生え、スピーカーのようなものや装甲がいくつも付いている。そして真ん中がくり抜かれ操縦席になっている。その中にいた一回り大きなサングラスをかけたタコがこちらを睨みつけている。いや、正確に言えば私の隣にいるアタリメさんを、だ。
「ギギ…！アタリメ…ミツケタゾ！」
タコは開口一番そう叫んだ。スピーカーから音が出ているのか、ここまで音がよく届いていた。
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ヒーローモード編は基本原作に沿って進んでいく予定です。長いです。
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ソルシード(プロフ) - りんごさん» ｱｯすみません！消し忘れてました。ご指摘ありがとうございます！ (2022年11月5日 22時) (
レス) id: 4da8726d25 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - オリ，フラ立ってますよ！ (2022年11月5日 22時) (レス) id: 40f7098858 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ソルシード | 作成日時：2022年11月5日 21時
