3頁 眠り、融解、そして ページ4
私は確か、街を色々見て周っていた。ハイカラスクエアでは見られなかったものが沢山あって、テンションが上がっていたのだろう。ふわふわする意識のまま、工事現場の前のマンホールの辺りで少し休憩したあたりで
つい
眠ってしまった。
擬態がまだ上手くない私は、眠っているあいだは擬態が解けてしまう。恐らくはそのままマンホールに落ちてしまったのだろう。
目が覚めた時には見慣れない場所にいた。そしてそこにいたおじいさん…アタリメさんに流されるまま、誰かのお下がりだという武器と防具をもらった。その流れのまま私は不気味な色のケバインクと目の前の現実から逃げるように、ヤカンの中に潜っていった。
その先ではもふもふのタコがたくさんいた。戦え、という事らしい。しかしまだバトルなんてバイトを入れても指折り数える程だった私。対するはこわーい目をしたタコ……逃げますよそりゃあ。
くるりと後ろ向きに走り出したがすぐに行き止まり。
その時は何とか撒いたのだが、まだまだ追手はいる。私を探す音が心臓を急かす。ひよっこの私は終わった、ただそう思うしか無かった。
でも、なんでか頭の隅っこが戦えと叫んでいる。数回だがバトルでやられてしまったことがある。その時の感覚は不快で、1種のトラウマのようになっている。それに、戦うとしてもエイムはガタガタ、クリアリングも全然出来ない。だけど、ここで戦わなきゃきっと…
だから、私は私の声に従う。潜伏から人型になる。するとちょうどすぐそこにいたタコトルーパーと目が合った。怖い、体が震える。だけど、逃げてもきっと変わらない。ゆっくりと武器を構える。合わないエイムがさらにあさっての方向を向く。何とか照準を合わせて、引き金に震える指をかける。
インクが散乱する。思ったよりも引き金は軽く、あっさりとタコトルーパーは爆散した。
「…たおし……た？」
警戒したままそばに近寄り、じっと見つめる。だが、インクは凪いだまま私の顔を移し込むだけだった。
「倒したんだ…やったああああああ！」
達成感が心に満ちる。ついつい手を高く掲げしばらく小躍りしてしまう。コジャケちゃんが眠そうにあくびをしているのを見て、ようやく我に返た。そして、ふるふると感情を払うように頭を振る。
「……ううん、まだだ、いかなくちゃ」
手汗でずり落ちそうな武器を握り直し、ゴールに向かってまた走り出した。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
オルタナまで長い……
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ソルシード(プロフ) - りんごさん» ｱｯすみません！消し忘れてました。ご指摘ありがとうございます！ (2022年11月5日 22時) (
レス) id: 4da8726d25 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - オリ，フラ立ってますよ！ (2022年11月5日 22時) (レス) id: 40f7098858 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ソルシード | 作成日時：2022年11月5日 21時
