10頁 名乗り ページ11
眼球が乾燥していく。ひと目見たあの時から焼き付いて離れない光景、私をこの街に誘ったあの人に、いつの間にか目を見開くほど魅入っていた。
「え、ふう……え？」
思考が上手く進まない。
「だっ、誰！？」
1号さんの声。
「ほほーう、誰かと聞いたな！ ならば耳のモズクかっぽじってよく聞くのじゃ！」
応答。しかし私は既に分かっている。彼女は…彼女らは……！
「すりみ、連合……?!」
「なんや、あんさんウチらの事知ってはるん？」
白い仮面のガールがこちらを振り向く。仮面で顔を隠していても確かに、あの映像と重なる。
「うむ、バンカラに住むのなら当然じゃな」
その隣に居た薄茶の仮面を持ったガール。
「エイエイ…(だけど自己紹介はしないと…)」
2人の後ろにいた――人物？――が軌道修正をする。
「そやね。挨拶くらいせんとなぁ」
「ならば仕切り直しじゃ。そちらもしばし付き合ってもらうぞ！」
『悪い人じゃない…のかな？』
すりみ連合の3人が会話している間も、耳元の通信機からは1号さんの声が聞こえていた。
「まぁ、多分は」
『そっか…でも、警戒して』
「改めての名乗りやな。ほな、ウツホ頼んだで」
「うむ、まかせろ！ 」
その会話が終わった途端、空気が一変する。凛と張りつめた緊張感が場を包む。
「三度の飯よりオタカラ･ハント！ 踊るギャングスター、ウツホ！」
黄インクのガール…ウツホちゃんが手に持つ仮面を投げ捨てる。鈴のような声とは裏腹に、とても力強い名乗りと勇ましい表情が印象的。
「一切合切食い荒らす サメ使いのフウカ！ 」
青インクのガール、フウカ姐さんは
「エイ！(一攫千金！千客万来！)エイ！(マンタのマンタロー！)」
名状し難い生物、マンタローくんが器用に大きなヒレで仮面をずらす。……｢エイ｣としか発音していないのに、なぜその言葉を理解できるのだろうか。
「バンカラ代表」
「イカした義賊…」
「エイ！ (ゼイタクざんまい！ )」
「すりみ連合 だ！ (エイ！ )」
3人の声が重なる。……発音以外は。しっかりとポーズを取り、芝居がかった仕草だがどこか圧倒されるような空気がある。
┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈
フェスは一生姐さんのチームだけを選んでます。辛いの嫌いだけど。
2023/01/07 誤字修正
11頁 幻惑 (セリフ改変多め)→←9頁 遠くの星の懐かしさ
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ソルシード(プロフ) - りんごさん» ｱｯすみません！消し忘れてました。ご指摘ありがとうございます！ (2022年11月5日 22時) (
レス) id: 4da8726d25 (このIDを非表示/違反報告)
りんご - オリ，フラ立ってますよ！ (2022年11月5日 22時) (レス) id: 40f7098858 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ソルシード | 作成日時：2022年11月5日 21時
