或る爆弾5 ページ40
敦はぎゅっと目を瞑った____が、何も起こらない。
「やれやれ、莫迦とは思っていたが、これ程とは」
「彼にはじ/さつマニアの才能があるよ……そう思わないかい、谷崎君?」
「ごめんね……」
爆弾に覆い被さったままの敦の前に立つ、太宰、国木田、A、高杉、そして爆弾魔の青年谷崎。
『おーい、良い加減にしろ銀時ィ、ホントに晋助に斬られたいのー?』
「ちぇ、もう少し寝てられると思ったのによ」
「おいヅラァ、てめェもいい加減にしろ」
鞘が着いたままの刀で、倒れた桂の背中を叩く高杉。彼の背中には勿論刀など刺さっておらず、そんなふうに見える小道具を使っただけである。
「ずっとスタンバってたのに、誰も構ってくれなかったではないか」
『だぁれが背中に刀刺さって死んでるやつの相手なんてするのよ』
お前も銀時みたく寝てたんじゃねェのか。寝てないしずっと起きてましたァ高杉も寝不足なら一旦死ねば良かったのだ。永遠の眠りにつきたいんだなそうか叶えてやらァ。
などなど阿呆なやり取りをしている反対側では、谷崎兄妹が抱き合って……否、ナオミが一方的に兄に抱きついていたり。
「あの……これは一体」
「入社試験ですよ」
ぽかんとする敦に、新八が柔らかい笑みを返した。
「その通りだ」
威厳ある声が響き、1人の男が入ってくる。
探偵社社長、福沢諭吉。
『社長!』
「社長!?」
「そこの太宰めが「有能なる若者がいる」と言う故、その魂の真贋、試させてもらった」
「それで社長、結果は……」
国木田の言葉に福沢は太宰に目を向け
「太宰に一任する」
と言い、踵を返して戻っていった。
「だってさ、武装探偵社へようこそ」
「え……むむむむ無理ですよこんな物騒な職場!」
後ずさる敦。
「ふむ……では君が住んでる社員寮、引き払わないと
あと食費と電話の払いもあるけど……大丈夫?」
大丈夫なわけなかった。
そんなこんなで、半ば強引に、敦は探偵社に加わることになった。
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風寧 - Юрияさん» ありがとうございます!これからも頑張っていきますのでよろしくお願いします! (2019年6月15日 20時) (レス) id: 20b2ea3bbd (このIDを非表示/違反報告)
Юрия(プロフ) - どっちも大好きなアニメで読んでいて、とてもニヤニヤしてしました!更新頑張ってください!楽しみにしてます! (2019年6月15日 17時) (レス) id: f4565d370d (このIDを非表示/違反報告)
風寧 - 筑最さん» ありがとうございます!多そうで意外と少ない(?)組み合わせだと思ったので合体させちゃいました笑 更新頑張ります! (2019年6月11日 21時) (レス) id: 7e3874af1e (このIDを非表示/違反報告)
筑最(プロフ) - うわー好きなやつが合体しちゃったよー嬉し過ぎて泣きそうだよーこれからも頑張って下さい。 (2019年6月11日 0時) (レス) id: 27d7716bc4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:風寧 | 作成日時:2019年5月26日 0時