私の嘘を見抜いて

聖夜の夜に# ページ16

美門side






「で、最終日は一体何するをつもりなんですかね、若武センセ」






上杉が皮肉たっぷりに言った






今日は泊まりの最終日






要するに、クリスマス・イヴ






「今日は決めてある！」






若武が胸を張って言うので、この場にいた全員が思った






いやいや、胸張って言える事じゃないから、と






まぁ、こういうのが若武なんだけど






「で、どこに行くんだよ」






上杉がホントかよ、と言いそうな表情に






「午後は決めてある！だが、午前に何するかは決めてない！」






「「「「「はぁ？！」」」」」






あまりにも無責任な言葉に、その場に居た全員が素っ頓狂な声を上げる






「どうせだから、クリパしない？」






小塚がなんと、若武を無視して話を進める






「そうだな。今日はクリスマス・イヴだし」






そして、小塚に習って全員が若武をガン無視状態に






「でも、クリパって色々と準備いるでしょ」






「若武ん家なんだから、クリパの道具とかあるんじゃない？」






「島崎さんに聞いてみようか」






その時、場違いな質問が






「なぁ、クリパって何？」






揃って七鬼の方を向く






「天然発動したな」






「引き篭もってたからクリパしらないんじゃない？」






「だろーな。立花、七鬼にクリパ教えとけ」






「忍、クリパっていうのはね・・・」






アーヤが七鬼に説明しだしたのを見て、俺が言った






「んじゃ、俺と黒木で島崎さんに聞いてくるから、皆はここで待っててよ」






#






「クリパの道具あるって」






ドアから顔を覗かせて、皆においでおいでする






「じゃあ、ここの書斎を飾りつけよ」






アーヤが目を輝かせる






「クリパって、初めてする。友達いなかったから」






「あれ？砂原とやったのは、クリパじゃなかったの？」






「あれはクリパじゃないよ。っていうか、命の危機感じた」






微苦笑をするアーヤ






「あの時はホント驚いたよ。アーヤが突然現れるんだから」






「うぅ・・・ごめんなさい」






その時の事を思い出したのか、アーヤが項垂れる






「っていうか、本当に若武置いて来たよね」






「いいでしょ。リーダー不在でもクリパの準備くらい出来る」






「つうか、若武がいないと手早く進みそう」






一瞬全員で顔を見合わせ、深く頷いた






「「「「「同感」」」」」」

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