共奏ゲーム。

Game3 ページ4

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「いっつう……」


色々言いたいことはあったけど、まず私の口から出てきたのは「痛い」だった。
コンクリートみたいには固くないから、どこかの部屋なのかな……。

みんなも徐々に起き出して、「どこだここ!?」と騒ぎ出してる。


「何だよこれ！」

「さっきまでバスの中にいたよな……」

「つーか、運転手いないしっ！ もう何なのっ!?」

「俺が持ってきたトランプ消えたし！」


……何か、最後だけ心配することが違うような。

とりあえずはみんないるみたい。ほっと一安心していると。


「一安心じゃないよ、A。ここがどこかもわかんないし」

「わっ、和香……！」

「もう、Aったら……」


さっきまで一緒だったはずなのに、何週間も和香と会っていないような気がして。
思わず抱きついてしまった。


「つーか、ここがそのゲームの会場なんじゃね？」


そう言ったのはクラスのムードメーカー、梅宮奏太君。彼がいるだけで場は楽しくなるというお墨付き。


「ってことは俺のトランプはここにあるか、もしくはバスの中に放置……マジかよー！」

「まあ矢吹はほっといて、手紙の送り主を呼ぶのが筋合いなんじゃない？」

「ヒデーよ、神野！」


相変わらずトランプのことを気にしているのは矢吹優斗君。昨年も同じクラスだった子。
そして、「手紙の送り主を呼ぶ」と言った子が、神野瑞希さん。リーダーシップがある女の子だ。


「私達をこんなわけのわからないところへ来させて。目的は何？ 何をさせたいの？」


すると神野さんの声に反応するように、「アー、アー」と声がどこからか聞こえてきた。

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