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美に磨きが掛かるAちゃんも気になるし、エレナとの会話も何となく聞きてーじゃん？
「エレナ、素敵な名前ね。私仕事柄ほとんど友人がいないの。だから私と友人になって」
「っ、んも〜♡当ったり前じゃないの、A！！ただ私の手に掛かった以上、美を怠ったらお仕置きよ？」
「そうね、お仕事にかまかけてサボってたら遠慮なく叱責してちょうだい」
「Aちゃん、こいつのパンチは痛ェぞ〜」
「蘭ちゃん！こんな美しい女友達を傷付ける筈ないでしょう？ただ……ね♡」
「ひゃ、っ！」
まさかエレナは筋肉質な腕を伸ばし、厭らしくAちゃんの内腿を撫でた。
Aちゃんは可愛い声出してるし、これには流石の俺と竜胆もキレるわな。
「何してくれてんだカマヤロー」
「……竜胆、今何つった？」
「竜胆、エレナもやめて。けどエレナ、私がタイトなワンピースで良かったね。次同じ真似したら、裸になってでも友人らしく喧嘩買うわ」
アジア一のスラムを一人で生き抜いて来た女、ナメんなよ。
そう妖しく笑ったAちゃんに、良い意味でゾッとした。
「ふっ、ごめんってばぁ〜！！A、あんた今まで出会った女の中でもピカイチよ。とにかくほら、上体倒すわよ〜」
Aちゃんがゴッドハンドの手に掛かる時が来た。
「Aのお仕事って？」
「表では翻訳家。蘭、竜胆……」
「大丈夫、エレナは俺らが梵天だって知ってる」
「そう、情報屋よ。ただ私自身ないし梵天の敵と見做した相手は潰して来たわ。マフィアも大企業も、根絶やしね」
「え〜っ、A一人で？」
「基本的に。エレナはMtFなの？」
「あら、詳しいのね。まだアイデンティティがわからなくって〜ただ美しいものが好きよ」
「へぇ。カテゴライズする必要もないわね、エレナはエレナか」
「Aはさぞ男にモテて来たでしょうね〜。こんなにパーツの造形も配置も完璧な人間、見た事ないわ」
「美的感覚は人それぞれでしょうけど、エレナにハマったのなら素直に嬉しい。ありがとうね」
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作者名：カーター千之助 | 作成日時：2024年3月1日 0時
