【文スト】其の女、何故生きる① (ページ31)

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誘拐ページ31

Aは芥川を部屋に招き入れた。

「それで、次はどうするのだ」

『鏡花の体には発信機が埋め込まれているらしい』

そう云いながらAは芥川にタブレットを渡した。

『位置も言動も丸分かりだ』

「では早速向かうとするか」

『そうだね、敦くんの声も聞こえるから、恐らく今は2人一緒だろう』

「一石二鳥だな」

Aと芥川は車に乗り込み、タブレットの指す処へ向かった。

指定の場所付近に到着した際、敦と鏡花は交番の前に居た。

そして鏡花が、35人殺した私は生きてる事が罪だから、そう敦に云った。

「それにポートマフィアに戻っても私は処刑される」

そう鏡花が呟いた瞬間、横に居た芥川の外套が形を変え、敦の体に突き刺さった。

「…処刑？」

「ッ……！！！！ガハッ……！！！！」

「処刑などせぬ、御前は任務を為果(しおお)せた」

『欲しいぬいぐるみが手に入った…か…鏡花
貴方の体には発信機が埋め込んであってね…
居場所、行動は凡て筒抜けなの、ごめんね』

鏡花は怯えた顔でAの顔を見た。

そして芥川は敦をトラックに乗せた。

「…帰るぞ」

Aと芥川、それから鏡花が車に乗った。