【DIABOLIKLOVERS♪紅色に染まる少女☆2期】 (ページ9)

今日:9 hit、昨日:1 hit、合計:11,346 hit

episode48～アヤト君だけの生け贄の花嫁～ページ9

わ「うん…///」

私は頬を赤くし、うつむきながら頷いた。

アヤトくんはニヤッと微笑む。

ア「ククッ…だろうな。目ぇトロンとしてたもんなぁ」

私「～～っ！！///」

ますます頬が熱くなる。

黙りこんでいると、アヤトくんが、たこ焼きの入ったパックを差し出した。

そっぽを向きながら、言う。

ア「これ…やるよ…///…俺、もういらねぇし。それに…」

続きを消え入りそうな声で、呟く。

ア「…これ以上食べたら、我慢できねぇからな…」

私「あ、ありがとう…///」

アヤトくんの言葉に、違和感を覚えながらも、とりあえず受け取り、礼を言う。

私(アヤトくん…、なんかいつもと違う…)

アヤトくんは立ち上がり、微笑んだ。

ア「ここに長居したら、シチサンメガネとチチナシに言われて面倒だから、オレもう行くぜ…早く元気になれよ…A」

そう言って、私の頬に小さなキスを落とした。

恥ずかしくなったが、その時気がついた。

アヤトくんの体に、汗が流れていた。

それに笑顔もどこか苦しげで、まるで作り笑いのよう。

私ははっとした。

私(もしかして、ライトくんと同じ状態？！)

だからアヤトくん、私と距離を置こうとしてるんだ。

喉の渇きをこらえて、私の体調を悪くしないために。

けど、私の体調なんてどうでもよかった。

アヤトくんの体の方が、大事だから。

ア「じゃ、な…」

アヤトくんは背を向けて、ドアの方に歩いて行く。

私「ま、待って！！」

呼び止めるが、アヤトくんは振り返らず、どんどん先に歩く。

私「待ってっ！！」

私は我を忘れて、ベッドから抜け出し、ドアノブを掴んだアヤトくんの背中に抱きついた。

アヤトくんの肩がビクッと跳ねる。

ア「A…？」

私は、アヤトくんに気持ちが伝わるように願いながら、口を開く。

私「我慢しなくていいから…私はアヤトくんだけの生け贄の花嫁だから…アヤトくんが好きだから、アヤトくんの苦しんでる姿を見たくないの。私の体調なんて関係ない。アヤトくんの喉を潤すこと、それが私の役目だから、…っ…だから…」

涙がこぼれ、アヤトくんの服に染み込む。

アヤトくんは前を向いたまま何も言わない。

けど、聞いてくれてることが、今は凄く嬉しかった。

私は手を放し、ネグリジェを少し下げ、首筋を露出し、涙を拭いながら微笑む。

私「お願いだから、私の血を吸って…？」

アヤトくんは、振りかえる。

その瞳には、驚きがあった。