記憶 ページ9
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ずっと親友だって言ってた。
『同じクラスで良かった!友達一緒の方がいいからさー!』
『私達、ずーっと親友でいようね!』
何がいけなかったの?何がダメだったの?
『近寄らないで!こないで!』
『ねー、今度買い物行こうよ、二人で!ウザいのいなくなったしー!』
私が悪いはずなのに、ダメだったのは私のはずなのに、その理由すら分からない。
本当に自分は、クズだと思う。
だって、友達だって言ってたから。
信じた私がバカだったのかな。信じなければ良かったのかな。
『は?アンタうちのグループじゃないじゃん?』
『やめてよ、ホントに。ホントムカつく...』
友達じゃなかったの?
なんで一回喜ばせたの?
最初から一人にしてくれればよかったじゃん…。
こんなクズなんだからさ。
??「...っ、」
気がつくと、妙に広い白い天井が見えた。
??「え...何、どこ、っいっ...!!?」
ビリビリと左腕が痛む。ふわふわした全身の感覚に違和感がして見てみると、私の体より大きめのパジャマが着せられていた。
よく見てみると、怪我をしていた場所に包帯や絆創膏がしてあった。左腕の包帯は少し膿が滲んでいる。
??「お、起きたか」
??「っ!?」
さっきからいたらしい男の人に気付かなくて、思わず驚いてしまった。
細めのヘアバンドで髪を上げてぼさっとした感じの髪を、後ろで少しだけ結んでいる。白衣や出で立ちから、何となくお医者さんなのかなと思った。
カチャ、
??「あ、起きた?良かったー!」
次は、ワイシャツの上に薄い緑色のパーカーを着た女の人(すごい美人...)が、にこやかに入ってきた。
??「大丈夫?ひどい怪我でここに来てすぐ倒れちゃったんだよ」
??「あ、はい。すみません...」
??「ううん、全然!えっと、何か飲めるかな?牛乳とか...」
??「あ、えと...すいません、牛乳は...」
...恥ずかしながら、白い飲み物には嫌な思い出があるのでちょっと避けたい。でもせっかく出すって言ってるのに...申し訳ない。
??「分かった!紅茶は?今フルーツティーしかないんだけど...」
??「大丈夫です」
??「オッケー、入れてくるね」
ニコッと笑って女の人が言う。この人、意識飛ぶ前にいた人...かな。
??「A、俺紅茶飲めねぇんだけど」
A「アンタは自分で入れて下さいよ」
??「お前の入れたコーヒーが飲みたい」(めんどくさい)
A「やかましい」(やかましい)
...仲良さそうだな。
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作者名:さつまいもてんかす | 作成日時:2018年4月23日 23時