4食目 ページ6
「あ、すまん」
突然のことに体がビクリと動いてしまう。
そんな私に気付き手を離した彼は、なにか言い淀んでいるようだった。
「あの…、」
「あー実はな、腹は減っとるんやけど胃の調子があんまり良くないねん」
「体調が良くないんですか?」
「そういうわけやないねんけど、胃が受け付けへんねん」
食堂で出す食事は栄養バランスや油分のバランスも考えている。
余程体調が悪くない限り胃を壊すことはないはずなのに。
「すみません、次からは油ものを控えたメニューを増やしますね」
「え、いや、あー、よろしく」
「でも安心してください」
申し訳なさそうな彼を椅子に座らせ、まだ暖かい鍋から器へよそう。
「…これ、何?」
「おじやです」
「おじや?」
「私が住んでいた国の食べ物です。出汁で米を柔らかく煮てあるので胃の調子が良くなくても食べられるはずですよ」
そう説明すると彼は目を輝かせた。
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らに(プロフ) - ししゃも[watoさん大好き]さん» そう言って頂けて嬉しいです。ありがとうございます! (2020年3月13日 21時) (レス) id: 70456fd48d (このIDを非表示/違反報告)
らに(プロフ) - 稲荷神さん» ですよね! (2020年3月13日 21時) (レス) id: 70456fd48d (このIDを非表示/違反報告)
らに(プロフ) - なななさん» 更新ゆっくりで申し訳ないです(´;ω;`) (2020年3月13日 21時) (レス) id: 70456fd48d (このIDを非表示/違反報告)
らに(プロフ) - ゆきなさん» ありがとうございます! (2020年3月13日 21時) (レス) id: 70456fd48d (このIDを非表示/違反報告)
らに(プロフ) - macyaya4さん» ありがとうございます! (2020年3月13日 21時) (レス) id: 70456fd48d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:らに | 作成日時:2020年2月12日 22時