【文スト】小さい太宰さんが天使過ぎて辛いです！！【太宰治】

１７話▽中原の思考 中原side. ページ18

中原side.

服を着替えさせ、一安心…と座ると、太宰は何故か俺のところに寄ってきた。


…文句言う気力はあんまりねぇんだよ。

そう思い、太宰の好きなようにさせた。


すると、俺の腹に頭をぐりぐりと押し付けてきた。


…何かが、むず痒い。

「可愛いなぁ〜ふふふ」

その言葉の裏があるかもしれないと恐怖する。


中「お前…太宰の記憶が戻ったら殺されるぞ。」

少し引き気味に言ってみたところ、顔が青ざめていった。

…よし。(？)

少し黙ることを望んだつかの間。

「あー戻る…のですか？」

…。


暫しの沈黙が入る。





中「…っというか、どうしたらこうなんだよ。キノコでも食ったか？この莫迦」

…異能力ではないだろう。


「キノコ、かぁ…てか、そんなキノコあるんですか？」

ある。彼奴が手を加えれば必ず出来る。


これは絶対そうだ。


…何故なら…



中「この前…じゃなくて、昔変なキノコ料理食べて俺と糞太宰の体が入れ替わった」

「完璧理由キノコじゃないですか！！」


あの時の身長の高さには感動した。(切実)

その時、ぎゅーっと俺に抱きつく太宰がいて、

なんだか恥ずかしくなった。


…そうだ。此奴元々あれだったんだ。

あれとは、あの可愛げのないあの大きな太宰のことである。

そういえば、と思い出してイライラして来る。



中「…チッ、とっとと死ね」


殴ろうとしたが、こんな小さい奴だと流石に死ぬだろうと、手加減して頬を横に引っ張った。



太「はふ…いひゃ…ぶふっ」


どんな悲鳴だそりゃ。

そう思いながら引っ張り続ける。


「かっわいーなー！！」

そこに横から女が乱入。


ほわほわとした雰囲気に、少し顔をひきつった。


…太宰は相変わらずふわふわと眠っている。


中「…はぁ、つまんねぇ」


ぺらぺらと話をする太宰は嫌いだが、

これはこれでまぁ、いいだろう。

だとしても張り合いがないのがつまらない。



…はぁ。









……。待て、今更だが、



なんで俺はこんな事に付き合ってんだ？

待て待て待て、俺はマフィアだぞ。


…。

「…さて、買い物しちゃいましょうかねー。」

よっ、と立ち上がる。


…。

でも、まぁ、こういうのも悪くない。


中「…嗚呼」




俺にしがみ付く大宰を見て、

ふと、思う。


小さいのはいい。

楽だから。


…でも。



彼奴は彼奴でいてくれなければ、つまらない。

中「…早く戻れよ、糞…」

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