血鬼術でヴァンパイアになった僕。【時透無一郎】

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「Aは桜の呼吸がお似合いだな！」




「ほんと！？」




今からちょうど2年前ぐらい。

淡い空。美しく咲き乱れる花。如月家の家は今日も暖かい。








「さぁ今日も鍛錬に励むか！」



「えぇ…今日こそ死ぬ…、」



「ほら！行くぞ！！！」



「ちょっと！師範無理ぃぃぃい！！！」








.









師範は私の命の恩人だ。



私のほんとの家は貧しくて、6人兄弟の長女だった私は、

身を粉にして毎日働いていた。甘えなど許されるはずがない。

それでも、私が感謝されることは一瞬もなくて。兄弟みんな虐待をされていた。

私が働きに出ている時間他の兄弟5人は売られた。

唯一の大好きだった兄弟が売られた事により、私は怒って家出したんだ。

なんとか少ない金でやりくりしていたけれど、底を着いて、

死にかけてるところを師範に助けてもらった。








いつか立派な柱になって、師範に恩返しをすることが私の最終目標！







その為なら嫌で仕方ない鍛錬もこなすしかない。








師範は今柱を5年前引退して、今は育手としてやっている。







「はい！サボった！素振り1000かーい！」




「いやいや！座り込んでません！お花とにらめっこしてたんですよ！？」





「言い訳無用！！！」






「はい…」









師範は私の憧れな人。かっこいいし。優しいし。明るい。








幸せな毎日が、いつまでも鬼殺隊に入っても、ずーっと続くと思ってた。









___________あの日までは。

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