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第十二章『天使か悪魔か』【1】 ページ44

それから部屋に戻った後も、吸血鬼達によるカラオケ大会は続き―――――

「・・・そろそろ10時になるわね」

「今日は来ないのかもな・・・来る可能性のほうが低いと思ってたけど」

 万が一、件の相手が来た際にはフロントからすぐに連絡が来る手はずになっていたもののそれはなく。スマホで時刻を確認してみると、気づけば9時56分が表示されていて。

 瑠璃と真昼が眉を顰めながら、溜息交じりに言葉を交わし合うと、瑠璃の斜め前の席に座っていた鉄が、

「こんな時間までカラオケにいてオレ平気かな」

「世界を守るためじゃぞ! 店員の相模にも言ってあるし平気じゃろう」

 右手を後頭部に据えながら、視線を落としつつ鉄が洩らした言葉に蝙蝠が返答する。

 そこで鉄の実年齢をつい先日知った瑠璃は、その会話から鉄が何を言わんとしているのか察したのだが―――――。

「え? 何で? 高校生でもまだ平気な時間じゃ・・・」

 その事実を知らない真昼が不思議そうな顔で鉄を見遣ると、

「いやオレ、まだ14になったばっかだけど」

「・・・・・・ん!?」

「中2だけど・・・」

 呆然とした表情になった真昼に、鉄もまた不思議そうな表情を浮かべながら、学年もまたさらに口にする。

「「中学生!?」」

 その直後、真昼と共に愕然とした表情となりながら声を上げたのは御園だった。

「嘘だろ・・・高校生だと思ってた・・・」

「ぼ・・・僕だって来年か再来年には奴くらい大きくなると信じていたのに・・・」

 それから二人揃って、実は鉄が自分達よりも年下だったという事実に精神的ダメージを負った様子で、ぐ・・・っと項垂れてしまう。

「えと・・・・・・二人とも大丈夫?」

 瑠璃が眉を下げつつ微苦笑を零すと、隣に座っていたクロがテーブルの上に伸びつつ、上目遣いに視線を向けながら尋ねかけてくる。

「瑠璃は驚かねぇんだな、もしかして知ってたのか?」

「えぇ。この前、鉄君から教えて貰ったから」

 瑠璃自身も聞いた時に驚きはしたものの、まさか真昼達がここまでショックを受けるとは想定していなかったのだが。

 それからはたと、瑠璃は思い出した事柄を口にする。

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マユ(プロフ) - 楓さん» コメント、有難う御座います!又、ロウレスの登場、楽しみに待って下さっていたとの事で。ここまでお付き合い下さっている事に本当に心よりお礼を申し上げます!加えて、凄く面白いと言って頂けて本当に励みになりました。不定期更新ですが頑張って今年も執筆しますね! (2020年2月4日 21時) (レス) id: aafe96c388 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - ロウレスの登場、ずっと楽しみにしていました!この作品、凄く面白いので、これからも更新頑張って下さい!! (2020年2月4日 20時) (レス) id: 4f59bad892 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:朱臣繭子 | 作成日時:2019年11月9日 23時

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