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クリスマスだからって勘違いしないでよね!!べ、別に特別ってわけじゃないんだから!! ページ33

今宵はクリスマス。聖なる夜、とは偽りで。お察しの通り本当に忙しい。


実質、イブ前夜からきゃっきゃうふふのリア充どもでどこもかしこも満室でこちとら徹夜ですよコノヤロー。キリスト様にシバかれないかな。いや、大黒字でとてもありがたいんだけど。


イブ…どころか23日から夜通し寝てないの。仮眠とってても一時間ちょっとしか寝れなくてイライラが募る。私もこれでも年頃の女の子なんだからクリスマスに浸りたいなという気持ちは少なからずあるわけで。


今年は神楽ちゃんや新八くん、銀さんたちとお登勢さんのとこでクリスマスパーティーする予定だったのに…。


そりゃ、かぶき町中のラ〇ホ任されてるから楽しめないのはわかってるけど。やっぱりこういう浮かれイベントというのは好きな人と楽しみたい。


日付が変わって三時間。眠気と格闘しつつ、ぼーっと天井を眺めていると、お客さんが入ってきたみたい。


「今日は聖なる夜だっつーのに…、旦那と一緒じゃねぇんですかぃ」
「沖田さん、なんで来てるんですか」


意外な客人である。真選組でクリスマスパーティーでもしてるのかと思っていたのに。


「なんでもくそも、見回りでさぁ。土方さんがあんたにケーキ届けてこいって言うんで、旦那のとこに行ってもあんたは仕事でいないって言うから仕方なく来てみたっつーわけでぃ」
「そうですか。クリスマスなのに見回りなんて…、というか沖田さんって真面目に仕事するんですね」
「じゃ、ケーキはなかったことにしやしょうか」


図星なのかはわからないけれど、とりあえずケーキはほしい。食べたい。


「ごめんなさい、ケーキ下さい」
「ま、やらねぇと土方さんに怒られるんでねぃ、仕方なくくれてやりまさぁ。それと、メリークリスマス…ってやつですかねぃ。…あんたの場合は旦那に言われた方が嬉しいんでしょうが」
「当たり前ですよ、早く帰りたいに決まってるでしょう」
「惚気は腹いっぱいですよ、あんたら2人していつも空気が甘ったりぃ」


そんなに?と怪訝そうな顔をすれば、心当たりすらないのかと(半ば小馬鹿にされている気もしなくもないが…)呆れられた。このあとも見回りらしく、長居はできないらしい。


「沖田さんも、メリークリスマス、ですからね!」


寒そうな沖田さんの背中にそう声をかけて。返事は無いけど、ひらひら手を振って夜の街に消えた沖田さん。…今年の聖なる夜は長くなりそうだ。

大人になっても心の中にサンタクロース→←あとがき



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作者名:ぴ! | 作者ホームページ:https://twitter.com/pipipi__dream  
作成日時:2018年9月4日 0時

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