10 ページ10
次は晴天前夜。織田作先生に出会う前の僕達は、自分の事守る為に何でもした。
__そうだせめて不安を これ以上傷つけないように
希望のない未来を ひけらかして 思い出を捨てないように
限界まで息を吸うから 吐く事だけをやめないで
もう少し「大丈夫」って乗り切ろうよ
だから まだ 僕らが望んだ上に 晴天があるのならば
分厚い雲過ぎ去った空を いつか見たいんだ__
__怖い…。今度は僕の番?今度は僕が…殺される?
…首領、何故エルも、織田作先生も死ななくてはならなかったのですか?
冷は綺麗なんだから、もっと女の子らしくしよう?
エル、此処でそんな格好をしていたら目立つ。
…お前が、冷が、白い堕天使だったのか…。
御免。僕は君を殺す。
冷、如何して貴方が嘗ての仲間を殺さなくてはならなかったの?
…僕は大丈夫だ。だからエル、笑って。
お前が…白い堕天使…。
未だ…死ねない!!!
いつか、平和な世界で暮らせたら何したい?
ぼくは、殺した人達のお墓を作りたい。
じゃあ僕は其のお墓の前で歌いたい。御免なさいって。エルは?
私は…花を供えたい。
そんな日が、来るといいね。__
次は世界寿命と最後の一日。僕が観た皆の最期の姿を、スクリーンに流そう。人間も神も、残された時の気持ちは同じなんだ。
__世界平和とか 結末とか関係無くて
また偉い人が 考えてた 想定じゃないの?
でも地獄絵図は 存外 まあ 予想通りで
ただ今日で終わり 全部終わりさ__
__冷ちゃん、其処を通して貰えるかい?
…太宰さん、もう僕から大切な人を奪らないで。
首領は先生が死ぬと解って此の計画を実行したのですか…?
嗚呼。其れで、君は如何する心算かな?
…人虎は、お前の実の兄だ。
う、嘘だ…。有り得ないよ…!!!
ぼ、く…探偵社に行きたくない…。
だったら、逃げよう。
…エルのお墓…久しぶりに来たね。
もし、人生をやり直せたら…救えるかな…?
如何だろう。でも、救いたい、ね。
エル…御免なさい。結局、救えなかった。__
17人がお気に入り
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:マツリ | 作成日時:2019年3月24日 23時