眠り姫だった君 ページ15
(時透side)
”そういえば時透君。Aちゃんが昨夜の明け方
目を覚ましましたよ。”
任務で一緒になった胡蝶さんが教えてくれた。
”大丈夫だよ。私は死なない”そう笑顔で潜入任務
に行った彼女は昏睡状態で帰ってきた。
確かに死んではいないけど、、。
久しぶりに会う君はどんな姿かな、
いつもみたいに
”無一郎君!来てくれたの!嬉しい”って笑うかな?
それとも負けず嫌いで強がりだから
”見ないで!どうしてきちゃったの、”って言って
布団で顔を隠すかな。
きっとどんな反応でも僕は”可愛い””好きだなぁ”
ってらしくない事を思うんだろうな。
そんなことを思いながら蝶屋敷を訪ねた。
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アオイ「霞柱様。ここがAさんの病室です」
蝶屋敷の青い髪飾りの女の子に案内してもらった。
無一郎「ありがとう。」
無一郎「A。時透無一郎だけど。入るよ」
ノックをして病室の扉を開ける。
『ん?おぉ!!無一郎君だ。久しぶり!』
笑顔でこちらに手を振ってくる。
無一郎「久しぶり。」
手を振り返すと嬉しそうにはにかんだ。
久しぶりに会ったAは相変わらず元気で
にこにこしていた。
無一郎「髪。伸びたね。」
『そうだね。私3月も寝ていたみたい。』
無一郎「うん。知ってる。」
無一郎「髪の長さ、元に戻ってよかったね。
君は結髪が似合うから。」
『あ、ありがとう、、、。』
綺麗な髪を指先で掬って撫でた。
無一郎「今度僕に髪飾りを送らせて」
『うん。待ってる。』
無一郎「僕。すごく心配だったんだ。顔に生傷なんか
付けて帰ってきちゃって」
Aの白い頬を両手で包みそのままぎゅっと
自分の腕の中に閉じ込めた。
『、、、、、、、。』
あれ?大人しいな。
無一郎「A?」
腕の中で静かに僕に抱かれているAを見ると
Aの顔は真っ赤だった。
『むっ!むっ、無一郎君!!』
無一郎「なに」
『何って、もう。こういう事を簡単にしちゃダメだよ。
勘違いしちゃう女の子だっているんだから。』
無一郎「へぇ、じゃあ君は勘違いしたんだ」
『、、、、、、、、、。ちょっとだけ』
恥ずかしそうに僕から視線を外してチョイチョイ
と指先でちょっとの仕草をした。
あー。なんでAはこんなに可愛いんだろう。
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作者名:風花 | 作成日時:2022年4月10日 21時