灰谷蘭は高嶺の花を落としたい (ページ5)

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帰り道ページ5

(蘭side)

『そろそろ家に帰らないと。夕飯作らなきゃ』

そう言って立ち上がる。

蘭「一人暮らし？」

『まぁ、そんなとこ、母子家庭で、マミーは
今海外で働いてるんだ。』

蘭「ふぅーん。」

『またね！蘭ちゃん』

蘭「待てって。俺が送って行ってやるよ。」

『そ？､､､じゃあお言葉に甘えて。』

断られるかと思えばあっさり受け入れられた。
俺は意外さにポカーンとしていると

『何？､､､送って行ってくれるんじゃないの？』

蘭「ウン。いーよ。」

蘭「その前にっ！！Aのケータイ取〜り♪」

『あっ！！』

薄ピンクの可愛いチャームのついたケータイだ。
そこに俺の連絡先を入れておいた。

蘭「連絡先ゲーット！」

『もう。君は強引なんだね。』

絶対に逃がさねぇ。俺に捕まってねA。

俺たちはお互い好きな物や趣味を話しながら
帰路に着いた。

Aは洋菓子が好きな事。家事全般得意な事。
たい焼きはカスタード派。

色んなことを教えてくれた。

いつか男のタイプ､教えてくんねーかな。

あー。ずっとこのままでいーのにな。

そう思った。

エマ「あれっ？A姉？」

一人の女の子が正面からこちらへ走ってきた。

金髪蒼眼。姉って言ったから妹？

『あらッ。エマ〜。おかえりなさい。』

Aはエマ。とその子を呼んで微笑みかけた。

エマ「ただいまー。てか、誰？隣の人。」

蘭「ん？Aの彼氏になる予定の人。」

『はぁっ！？//､､､､､馬鹿じゃないの、』

エマ「は？どゆこと？うち聞いてなーい。」

『いや私もわかんない。』←

顔真っ赤にしちゃって､､､かわいー。

エマ「彼氏？､､､マイキーは知ってんの？」ｶﾞﾙﾙ

すっげー怖い顔で俺を睨んでくる女の子。
Aの腕に絡みついて威嚇してる。

『いや、彼氏じゃないし、詳しくは後で話すよ
んじゃ、蘭ちゃんまたね！ありがとー。』

蘭「ん、またな。」

俺はAの指を自分の手に絡めてから
別れを告げた。

エマ「何勝手に指絡めてんのよー！！A姉
も！されるがままにしないっ！！」

エマ「マイキーに報告だからねっ！！！」

後ろでぎゃいぎゃい怒るエマちゃん。

あ、やっぱりマイキーガードあるんだ。

Aは基本のほほんとしてるもんな。
おっとりというか、ウン。

俺、頑張んなきゃな。

多分これが俺の”初恋”だから。