灰谷蘭は高嶺の花を落としたい (ページ16)

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恋ってどうやってするんだっけ？ページ16

(夢主side)

キーンコーンカーンコーン

いつものお昼下がり。学校の校門までなぎちゃん
と向かう。そして待っている蘭ちゃんと帰る。
そこまでの流れが定着して来た。

『ねぇ、なぎちゃん。彼、私に本気だと思う？』

なぎさ「あんたねぇ。どんだけ鈍感なの、」

『うん？そんな鈍感なのかな、、私』

なぎさ「うん。超鈍感。」

そこまではっきり言わなくても、、。

なぎさ「告白して、振られてもまだ毎日あんたに
会いに来てんだからよっぽどでしょ。」

『うん。』

なぎさ「何？もしかしてあの彼の事好きになったとか？」

『ううん。そーいうんじゃないんだけど、、』

なぎさ「だけど、何？」

蘭ちゃんは、

「今日もかわいーね。好きだよ。」

「今日も綺麗だな。愛してるよ。」

いつもお世辞を言ってから愛を伝えてくるし、

「あれ？リップの色変えた？似合ってる。」

「いつもとちょっと匂い違う。なんか変えた？」

「あれ、髪ちょっと切った？」

私のちょっとした変化にもすぐ気づくし、

「危ねーから歩道側歩けー？」

歩道側を歩いてくれるし、

「カバン重いだろ？蘭ちゃんが持ってやるよ」

カバンを持ってくれるし、

『けど、ちょっと胸がきゅんってするんだ。』

、、恥ずかしい。言っちゃった。

恐る恐るなぎちゃんの方を見ると驚いた顔をしていた。

なぎさ「、、。もしかしてだけどさ、あんた、
恋したことあんの？」

『、、こ、恋？』

なぎさ「うん。」

『お付き合いはしたことあるけどさ、自分から
相手を好きになった事はないかも、、。』

でも、真一郎君はかっこよかったな。

リーゼントだし、女の子に振られてばっかだったけど、
弱いのに強かった。

芯が通ってて、とっても男らしかった。

今思えば私の初恋は彼だったのかもしれない。

ただ、憧れの年上の幼馴染。ってだけかもだけど。

『でも、もしかしたら初恋はもうしてたかもね』

なぎさ「かもねって、曖昧だねぇ。」

『なぎちゃん。聞いてもいい？』

なぎさ「うん？どーぞ。」

『恋ってどうやってするんだっけ、
どんなふうに感じるんだっけ。』

なぎさ「はぁ？､､｡ウソでしょ！？」

『嘘じゃないよ。､､｡大マジで聞いてるの。』

”あんなに男にモテといて？”となぎちゃんは
額に手を当てて溜息を吐いている。

『溜息吐くと幸せが逃げちゃうぞー？』

なぎさ「は？誰のせいだと思ってんのよ。」

なんか怒られた、デコピンされた、痛い。