私を、誘拐してください【ヒプマイ】

調査開始！ ページ8

《一郎side》



2人が朝飯を食べ終わったところで、早速本題に入る





一「Aのことについてだが、まずは情報を集めるのが先だと思ってな。お前達にも協力して欲しいんだが…頼んでもいいか？」


二「もちろんだよ！兄ちゃんのためなら何でもするよ！！」


三「一兄のお手伝いが出来るなんて、こちらこそ光栄です！」





弟達は二つ返事で快く了承してくれた

俺はやっぱり、いい家族を持ったな…





一「2人とも、ありがとう。それじゃ、三郎はAの親御さんについて詳しく調べてくれ。二郎は、三郎が調べた情報を元に聞き込みを頼む」


二「分かった！」

三「分かりました！」





俺の指示を聞くと、2人はすぐにリビングから出ていった

ちょっと言い争うような声が聞こえたけど、まあ あいつらなら大丈夫だろう





『私は何するの？』


一「ん？えーっと、そうだな……。じゃあAは、怪我の手当てを受けること！ほら、こっちこい」





Aをソファーに座らせると、傷口を消毒してガーゼを貼ったり包帯を巻いたりしてあげる

かなり深い傷や火傷の跡もあり、俺は思わず顔をしかめた

女の子にこんなひどいことするなんて、許せねえ





一「…よし、終わり。まだ痛いとことかあるか？」


『ううん、大丈夫』


一「そうか。そういえば、昨日はよく眠れたか？」


『うん』


一「俺達がAのこと絶対に助けてやるから、心配すんな。何かあったらすぐ言ってくれ」


『うん』





……さっきから『うん』しか言ってないけど、本当に大丈夫なんだろうか

もう少し距離が縮まればいいんだが、Aは必要最低限のコミュニケーションしか取らない
いや、取ってくれない のほうが正しいか


俺達はお前の味方なんだから、
警戒しなくてもいいんだぞ

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