．04 ページ4
．
深澤「ごめんね、俺前歩くからちょっと後ろ歩いてもらってもいい？」
そう伝えるとまた不安そうな顔をするから
｢大丈夫、置いていったりしないよ｣ と、笑いかけた。
ついてきてるかな、って、
時々後ろへ振り向くと目が合って嬉しそうに笑う。
それが妙に嬉しくて
後半になるにつれて多分、
俺が振り向く回数は増えてた気がする。
深澤「よし、そこで待ってて」
『ここで寝ればいいですか？』
いや、そこ玄関ですよ？
女の子に玄関で寝てくださいなんて
さすがに言いませんよ。
深澤「タオル持ってくるからそこで拭きましょうってこと」
玄関からすぐのところにある扉を開ければ洗面所。
そこからタオルを２枚とって、
大人しく気をつけの姿勢で待っていた彼女に
片方を渡した。
『ありがとうござい･･･、わっ！』
深澤「ん？なに？」
もう１枚で頭をわしゃわしゃ拭いていた手を止める。
『お兄さん雑ですね』
玄関の段差もあって随分と低い位置にいる彼女が
目を細めて楽しそうに笑った。
深澤「なんかお兄さんって呼び方嫌かも」
さっきよりも丁寧に髪の毛を拭きながら言うと
｢んー｣ と、考え始めた。
『あ、じゃあ深澤さん？』
深澤「えっ、」
思わず動かしていた手を止めた。
バレてないと思ったけど
俺が あの最近デビューしたSnow Manの最年長で
スーパーキラキラアイドルの深澤辰哉ってバレてたのか、。
深澤「そうなんだよね、実は俺･･･『表札のって名字ですよね？』･･･あ、はい」
やっぱりバレてなかったみたいですね。
だいぶ拍子抜けっていうか、恥ずかしいわ。
俺もまだまだだなぁ。
そしてまた手を動かした。
『読み方あってます？』
深澤「あってるよ。でも深澤さんも嫌かも」
『じゃあ名前、なんていうんですか？』
深澤「辰哉。あ、お風呂沸いたから入っちゃいな」
『ありがとうござい･･･ひゃあっ』
あれ、なんかデジャブ？
『深澤さん、力持ちですね』
深澤「床濡らされたくないだけだよ」
そう言っても｢すごいすごい！｣ と、騒ぐ彼女を
そのままお姫様抱っこで風呂場まで運んだ。
深澤「適当に着れそうなものあとで置いておくからね」
それだけ伝えて扉を閉めたあと、
その扉を伝ってその場にしゃがみ込んだ。
深澤「やっべぇ、」
小さく呟いた言葉はシャワーの音によってかき消された。
．
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1585人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ハルカ(プロフ) - 涙が止まりません！ふっかがリアコなのはもちろん、優男が滲み出すぎてめちゃ泣けます！これからも更新たのしみにしています！ (2021年2月6日 1時) (
レス) id: 6e1d4e84cc (このIDを非表示/違反報告)
まる。(プロフ) - なーさん» あたたかいコメントありがとうございます！是非移行先でもよろしくお願いします◎ (2020年5月21日 13時) (レス) id: 0b3aaad456 (このIDを非表示/違反報告)
なー(プロフ) - 一章完結おめでとうございます！このお話大好きでいつも更新楽しみにしてます、これからも頑張ってください！ (2020年5月21日 2時) (レス) id: 9df8b7ca7e (このIDを非表示/違反報告)
まる。(プロフ) - ぽむりんさん» コメントありがとうございます！とても励みになります！ぜひ最後まで楽しみにしていてください◎ (2020年5月19日 20時) (レス) id: 0b3aaad456 (このIDを非表示/違反報告)
ぽむりん(プロフ) - いつも更新楽しみにしてます(^^)これからどうなるのかとても気になります、、。これからも応援してます！ (2020年5月19日 17時) (レス) id: a9d3d6effb (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：まる。 | 作成日時：2020年4月10日 1時
