らしく行こうぜ。 (ページ7)

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「おとう！じゅりが！！」

暫くパソコンと睨めっこしていると酷く慌てた北斗が入ってきて、慌ててリビングに

「っじゅりは？」

「ちょっと前から蕁麻疹出てて、ほっといてたらお腹痛いって言い出して…」

「っうぅ、おとう泣、ぃだい、はぁ」

「しんどいね、」

泣きながらソファで必死に痛みに耐える樹

ふわふわの前髪は汗でおでこに張り付いていて、そばに座ろうとした瞬間、小さな手が口元を押さえた

ジェシーがタイミング良く渡してくれた袋を口へ差し出すと、すぐに嘔吐し始めた

「っう、ぅえ、はぁ、っ、おぇっ」

「大丈夫大丈夫」

もう何も出てこないくらい吐き続けても尚えずき、力いっぱいお腹を握りしめる姿は痛々しく、
誰に対してか分からない大丈夫を根拠もなく呟いた

「っおぇ、っつ、いたぃ、ぉどゔ、っうおぇ、」

「いたいね、ごめんね。」

あぁ、最低だ。

感の良い樹のことだ、何か体調が優れなかったのかもしれない、北斗だって、止めてくれていた

そもそも責任感の強い樹が簡単にしたくないだなんて言うはずがない、あの時もっと話を聞いていたら、

「ふっ、はぁ、はぁ、もうでなぃから、いい」

「樹、タオルと湯たんぽ」

いつの間にか北斗が準備していたタオルと湯たんぽを手に取るとまた丸くなって耐える樹

こんなに小さな子でも、周りが見えているのに、俺は、

「……樹、治療やめよっか、」

「ぃや！俺がんばるから、！」

「頑張らなくていいよ。しんどいもん、無理して食べれるようにならなくてもいいよ。」

何より俺がこれ以上苦しむ姿が見たくなくて、そう言ってしまった

「…おとうなんて知らない！じゅりの気持ちかんがえてないじゃん！」

「ほく、」

「しらないしらないしらない！！」

疲れ果てて寝てしまった樹を背に、リビングから飛びだす北斗

「樹ね、今年のクリスマスはみんなでバイキングに行きたいんだって。いつも俺のせいで俺とか父さんがご飯作ってばっかだから、美味しいの食べさせてあげたいって。」

てっきり自分の為だと思っていた俺は驚き

急いで北斗に話をしに行く

「北斗、ごめんね。おとうひどいこと言っちゃった。樹のために怒ってくれてありがとう」

「………いいよ。…ほくも、ごめんなさい。」

拝啓天国の君へ

貴方と僕の子供たちは強く優しく育っています。
どうか、これからも、よろしく。

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