最悪な誕生日 ページ3
リビングに向かう。
部屋はダドリーのプレゼントの箱で埋め尽くされていた。
新しいコンピュータにゲーム機にデッカいテレビ、あと、レース用自転車。
「運動嫌いのくせに」とハリーがボソリと毒を吐いた。
私はおじさんにそれが聞こえないように咳払いをして誤魔化した。
『ハリー、ベーコンをお願い。私は卵を見るから』
ハリー「うん、分かったよ」
私たちが分担して仕事をこなしていると、ダドリーがおばさんに連れられリビングに入って来た。ペチュニアおばさんは細身なのに、息子のダドリーはバーノンおじさんに似て丸々太っている。
私たちは朝食を作り終え、テーブルに並べる。
すると、プレゼントの数を数えていたダドリーの顔色が急に変わった。
そして、おじさんとおばさんを見上げる。
ダドリー「36だ。去年より少ないや」
ペチュニア「坊や。マージおばさんのを数えなかったでしょう」
ダドリー「分かったよ。でも、37だ」
ダドリーが顔を真っ赤にして震えだす。
私とハリーは一瞬目を合わせて、いつ机がひっくり返されても良いように急いでベーコンエッグにかぶりついた。
おばさんとおじさんも危険に気づいたのか、プレゼントをあと2つ買い足すと慌てて約束した。そう言うとダドリーは機嫌が直ったのか、1番手前のプレゼントの包み紙を破り始めた。
ハリー「さっさと食べればいいのに」
『ハリー!静かに!』
バーノン「お前たち、何をコソコソしとるんだ」
「『なんでもない』」
私たちは再びベーコンエッグにかぶりつく。
私とハリーは食べながらプレゼントが開封されていくのを見つめていた。
金の腕時計に、ラジコン、ビデオレコーダー、8ミリカメラ、新しいゲームソフト。
ハリー「どうせすぐ壊すのになんで買うんだろう」
『自分の息子が可愛くてしょうがないんだよ。いつもおじさんもおばさんも言ってるじゃん。天使みたいって』
ハリー「そうかなぁ。僕には豚がカツラを被ってるようにしか見えないけど」
私たちはおじさんたちに聞こえないように小声で話した。
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†NANA†(プロフ) - ページ18で、「どこもいっぱいなんだ」が「どこいっぱいなんだ」になっています。 (2022年4月5日 17時) (レス) @page18 id: 9dc612bbe9 (このIDを非表示/違反報告)
遊星(プロフ) - 話の続き書かないんですか? (2021年8月12日 14時) (レス) id: cc3dcebb37 (このIDを非表示/違反報告)
ハナ(プロフ) - 質問していいですか? (2021年1月5日 16時) (レス) id: 7b57897ee4 (このIDを非表示/違反報告)
アイ(プロフ) - すごく面白いです!これからも頑張ってください!! (2020年5月14日 3時) (レス) id: 2782a43946 (このIDを非表示/違反報告)
しぃ(プロフ) - 氷翠さん» ありがとうございます!頑張ります!!! (2019年10月9日 23時) (レス) id: 965a72705d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おもち | 作成日時:2019年9月22日 23時