不思議な蛇 ページ7
次に私たちは爬虫類館を訪れた。
館内はヒヤッとしていて薄暗く、壁に沿ってガラスケースが並んでいた。
蛇はぐっすりと寝ていて、動きそうもない。
ダドリー「動かしてよ」
ダドリーの言葉に、バーノンおじさんが蛇のガラスケースをトントンと叩く。しかし、蛇は身じろぎもしない。
ダドリー「もう一回やって」
おじさんは今度はドンドンと激しくガラスケースを叩く。
蛇は眠り続けている。
ダドリー「つまんないや」
ダドリーはそう言うと、別の蛇のガラスケースの方へと行ってしまった。私とハリーは眠り続けている蛇をジッと見つめた。
かわいそうに。狭い空間に閉じ込められて、時にはさっきのようにドンドンと人間に威嚇されて…
『可哀想に……』
私がそう呟くと、蛇は突然ギラリと目を開け、ゆっくりと頭を起こした。私とハリーは突然の事にギョッと驚いた。
蛇「いつもこうさ」
『わかるよ』
ハリー「本当にイライラするだろうね」
私たちは小さな声で呟く。
蛇は激しくうなづいた。
『どこから来たの？』
私がそう言うと、蛇はガラスケースの横にある掲示板を尾でツンと指した。そこには【原産地=ブラジル】と書かれている。
ハリー「良いところなの？」
ハリーがそう聞くと、蛇はもう一度尾で掲示板を指す。【この蛇は動物園で産まれました】と書いてある。
ハリー「そっか…」
『じゃあブラジルには言った事ないんだ』
蛇がうなづいた途端に耳をつんざくような大声が聞こえた。
ピアーズ「ダドリー！ダーズリーおじさん来て！！信じられないような事やってるよ！！」
ダドリー「退けろよ！おい！」
私とハリーはやって来たダドリーに押され、コンクリートの床にひっくり返ってしまった。
次の瞬間、ダドリーとピアーズが叫び声を上げた。
蛇のケースのガラスが消えていたのだ。
蛇はケースから抜け出し、素早く移動する。
蛇「俺はブラジルへ行く。シュシュ、ありがとよ。アミーゴ」
蛇は、確かにそう言った。
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†NANA†(プロフ) - ページ18で、「どこもいっぱいなんだ」が「どこいっぱいなんだ」になっています。 (2022年4月5日 17時) (
レス) @page18 id: 9dc612bbe9 (このIDを非表示/違反報告)
遊星(プロフ) - 話の続き書かないんですか？ (2021年8月12日 14時) (レス) id: cc3dcebb37 (このIDを非表示/違反報告)
ハナ(プロフ) - 質問していいですか？ (2021年1月5日 16時) (レス) id: 7b57897ee4 (このIDを非表示/違反報告)
アイ(プロフ) - すごく面白いです！これからも頑張ってください！！ (2020年5月14日 3時) (レス) id: 2782a43946 (このIDを非表示/違反報告)
しぃ(プロフ) - 氷翠さん» ありがとうございます！頑張ります！！！ (2019年10月9日 23時) (レス) id: 965a72705d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：おもち | 作成日時：2019年9月22日 23時
