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涼「そこ座ってて?今日ね、ジャスミン茶があるんだ〜」



言ってしまえば、保健室は先生の部屋。

先生の第二の自宅と言っても過言ではない。


と、俺は思うわけで。


そこに、手を引かれて入り、お茶を用意する先生を椅子に座って眺めている。

この状況は、…………



大「せ、先生………俺に、何か用ですか?」


涼「んー?用ってほどのことはないんだけど、ね?」


大「ね?……」



ね?と言われても分からないよぉぉお…!!!

ただ、ただ……可愛いだけ。



涼「お待たせしましたっ、はい、どーぞ」


大「ぇ、あ…………いただきます……」



話すこともないのに、目の前に座った先生は俺を見つめてくる。

逃げ道として使えるのは、先生が淹れてくれた………ジャスミンティー……だっけ?

名前と香りからして洒落てるなぁ。



涼「どう?美味しい…?」



俺にとってお茶の種類や味なんてどうでもよかった。
先生が……ってところに意味がある。

美味いか、不味いか……そもそも炭酸が好きな俺には良さなんて分からない。



大「はいっ、スゲー美味いっす」


涼「ほんと?」


大「初めて飲みましたジャスミンティー」


涼「あー、ティーって言ったね?」


大「はい、言いました……え?」



間違いでも指摘するようなテンション。

俺は先生が言ったことをそのまま言っただけだけど……?



涼「これはジャスミンティーじゃなくて、ジャスミン茶なの!」


大「……俺、何か間違ってますか?」


涼「全然違うよ。なんでもお洒落に言おうとしないでっ!」



………怒られてる?

意味は変わらないと思うけど、先生の変な拘りかな。

その子供っぽいところにくすっとした。



涼「美味しいんだ……じゃ、飲んでみよ」


大「え、俺毒味っすか!?」


涼「………へへっ、テイスティングだよ」



……………先生こそ、お洒落に言えば許させると思ってませんか?


いいように使われた………………ひひっ。それはそれでいいな。

俺が先生に選ばれたってことは覆せない事実になったんだ。



涼「…………有岡くん、」

◇→←【一回目の告白】



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夢莉(ゆ〜りり)(プロフ) - ゆりあさん» えっ、!えー!!ゆりちゃんじゃないですか!?まさか読んでくれているなんて思いもせず…(/ω\)ありがとうございます…!更新できるように頑張ります!! (2020年12月7日 22時) (レス) id: 7762ef5dd7 (このIDを非表示/違反報告)
ゆりあ(プロフ) - 最新話読みました!やばい…特に終わり方最高でした、、いい意味でゾクっとしました( ; ; )お話の雰囲気といいそれぞれの性格といいめっちゃ好きです!! (2020年11月20日 18時) (レス) id: 551d67bbc3 (このIDを非表示/違反報告)
夢莉(ゆ〜りり)(プロフ) - りーさん» ありがとうございます…!コメントを頂いて更新を思い出しました(;>_<;)頑張りますー! (2020年8月18日 23時) (レス) id: 7762ef5dd7 (このIDを非表示/違反報告)
りー - めちゃめちゃ面白いです!!更新頑張ってください!!! (2020年8月18日 0時) (レス) id: 098b6922b2 (このIDを非表示/違反報告)
夢莉(ゆ〜りり)(プロフ) - アリーさん» お返事遅くなりすみません…!ありがとうございます(^^)頑張りますー! (2020年7月13日 18時) (レス) id: 7762ef5dd7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:夢莉(ゆ〜りり) | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2020年6月22日 21時

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