†元聖職者と悪魔の契約†

条件 ページ4

『ｯは！？』


確実にやったと思った


「それで簡単に倒せると思われちゃってたかー、中級レベルの技でしょ？
もう少し本気できてもらわなきゃ困っちゃう〜」


後ろにはまた先ほどと同じように彼がいる


ｲﾝｸ「ただ戦うんじゃおもしろくないじゃん？
だから、ね、僕が勝ったら僕に従って、君が勝ったら大人しく祓われてあげるよ、どう？」


さも楽しげに条件を提示してくる
コイツ、勝ち戦だと知ってて言ってるんだ


『…性格悪いね』

ｲﾝｸ「ごめん聞こえないかなぁ」



白《Vogelkäfig》



網のように重なった光の糸をインクの上におとす

私の拳が握られると同時にそれが締まる


「へー、なるほど」


だがそれは簡単に壊されてしまった


『そんな簡単に壊されちゃ凹むんですけど』

「じゃあ負けってことでいいかな？」

『んなわけな____』



視界が黒一色に染まる



「はいおーわりー」


背後で聞こえる声、何かに触れている感覚

…目を塞がれてるのか


負けたんだな、予想通りっちゃあ予想通りだけど。
じゃあ私は死ぬのか？知っててその勝負受けたでしょ。なぜ？…迫害された人生なんて、不自由な人生なんて…私になんて価値がないから

目を閉じ深呼吸をする


『未練はない。やるならとっととやって下さい』

「え？なにを？」

『なにをって…悪魔なんですよね？だったら私を殺しますよね、多分』

「多分って…」


彼は苦笑する。え、ちがうの？


「やるなら起きた瞬間こう…ガッとできたと思うよ」


言われてみればそうか


「あのね、僕君のこと気に入ってるの」



んー待て待てどの辺を？
会ってからそんな優しくとか面白い返しとかしてないでしょ？

あっ成る程呪いの子とか言われてる癖に白魔法使ってて矛盾ﾜﾛﾀとか思ってるのかそうかそうかーなんだ腹立つな祓いてぇ…


「全部声でてますけど！あと勝手に殺気だたないで！？」

『何ですかこの悪魔野郎』

「なんて！？」

『はい落ち着いてーひっひっふーですよー』

「妊婦さんじゃありませんが！？」



元気な悪魔だな本当

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