今日:20 hit、昨日:4 hit、合計:205,072 hit
小｜中｜大
捌拾陸(はちじゅうろく) ページ38
『ゾム、やだ、ねぇ起きて、ゾムってば、！』
必死に力の抜けた彼の肩を揺らす。
傷口に悪いだとか、そういうのも、一切考えられなかった。
ただ、ゾムが死んでしまうという思考で、頭が埋め尽くされ
カチャリ、とどこかで音がなった。
ほぼ反射的に、涙でぐちゃぐちゃになった顔を上げると、敵兵がこちらに向かってライフルを構えているのが見えた。
『…あ』
＿＿＿そうだ、いっその事、ここで2人で死んでしまおうか？
＿＿＿そうだ、それならどっちも寂しくない。
敵兵の指がトリガーにかかる。
私はぎゅ、と目を瞑った。
＿＿＿＿＿＿ごめんなさい、ゾム。
パァン、と乾いた発砲音がした。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 601人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
