【続】あいしてください【zm】 (ページ14)

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陸拾参(ろくじゅうさん) ページ14

「皆集まったか。

それでは、此度の戦争の作戦を伝える。」

長いテーブルを取り囲むように幹部全員が座っている。
その先頭に座ったグルッペンは、わざとらしくそう言うと、顔の前で手を組み、少しニヤリと笑った。

「では、A。」
『はい。』

立ち上がって、周りを少し見渡す。
いつもは騒々しい彼らであるが、皆真剣な顔をしてこちらを見えている。
少しの緊張にゴクリと喉をならすと、ふぅ、と小さく息を吐いて口を開いた。

『今回の戦争では、電撃戦を予定しています。』

え、と何人かの幹部は目を丸くする。
やはりというか何というか、軽く手を挙げ口を挟んだのは大先生だった。

「Aちゃん、ちょっとええ？」
『はい。』
「レティ国って、対電撃戦特化やって聞いとったけど。」
『その通りです。
特にレティ国は団結力があるので、そう簡単には破れません。』
「じゃあ、どうするん？」
『逆なんです。』
「え？」

『攻め手に欠けるんです、あの国。』

悪戯っぽく人差し指をたてて笑う。
私は息を吸うと、言葉を続けた。

『わざと(･･･)こちら側の戦局に穴を開け、数師団に責めさせこれを包囲し撃破。
そして敵の空いた穴から守りを崩します。

団結力はあれど、強い指揮官も大した総司令長もおりませんので、1度崩れるとドミノのように崩れるのです。

過去の書物から見させて頂いても、この国は電撃戦が得意なようですし、これが1番かと。』

上辺は自信満々な口ぶりで、しかし内面はかなりビクビクしていたのだが、皆の感嘆する声や頷く様子にホッと息を着いた。

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更新遅れました、申し訳ありません。