【名探偵コナン】工藤新一の相棒

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戸叶さんは顔を青ざめて膝から崩れ落ちた。
そんな彼の胸ぐらを藤沢さんが掴み、なぜ自分を殺そうとしたのかと吠えた。



「それは多分、藤沢さんとオーナーが協力して出した『アイリーン・アドラーの嘲笑』…」


「ああそうだ…。来栖くんの言っていたように、彼女がシャーロックをあざけ笑うなんて…僕には考えられない…。

許せなかったんだ…。日本屈指のホームズフリークのあなた達が出した本だからこそ許せなかった…」


そう戸叶さんは涙を浮かべて言った。
まぁあの本は最悪だったし俺もホームズフリークならそんな本作るなと憤慨する気持ちがある。でも…


「ふああぁぁ…」


欠伸の真似が上手だね服部。新一の正体ちゃんと突き止めたよね？


「あれコナン君？コナンくーん」


蘭ちゃんの呼び掛けに答えて廊下から中に…となる前に服部に捕まった。蝶ネクタイ型変声機を面白そうに見てる。うん。それ、面白いよね。


「これを使てたの、ちゃんと横目で見とったで！！」


「ど、どの辺から？」


「《それも可能となりまんがな》のあたりでしょ？」



あー、新一が睨んでくるー。
お前気づいてたんなら対処しろよって顔してるー。
でもいいじゃん。大事だよ、味方増やすのも。



「言葉遣いは妙やったけど、あの口調と論理の組み立ては工藤新一！！まちがいあらへん！！来栖！お前も工藤の事知ってたな！！」


「や、やだなー？よく見てよ！ボク子どもだよ！」
「ほぉ…さよけ！ほんなら、あの娘にみんなゆうてまうけど、ええんやな？」


「い、いいよ！だってボク子どもだもん…」


新一の言葉に服部は蘭ちゃんの元へ向かった。こりゃ、新一の負けだな。なぁんて思ってたら案の定…


「ちょ、ちょっとまったぁ！！！」


あー、お前が大声出すもんだから蘭ちゃんが不思議そうにしてるよ。でも服部…お前読んでたな？


「ふふーん？」


わぁ、なんていい笑顔。
詳しい話は帰りの電車でということになった。

少しして夜が明け、警察が屋敷に到着した。

戸叶さんは連行される時、1度立ち止まると俺に聞いてきた。なぜ自首を進めたのか、と。



「同じ世界最高の探偵に魅せられた者同士、探偵に追い詰められる姿は見たくなかった。それだけです。


また今度。出てきたあとは、こちらの立場で語り合いましょうね。」

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