【名探偵コナン】工藤新一の相棒

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「ク、クソ作品…？」

蘭ちゃんが戸惑ったように聞いてきた。そうだよ。あれはクソ作品だよ。


「どういうことや？」


「だってあの作品の中で、アイリーンがホームズを嘲笑うんだよ？！アイリーン・アドラーはホームズが生涯唯一愛した女性！なのに！あの作中でそのアイリーンがそんな人物として描かれて……！！」


あ…そうか……そういうことか。
ホームズフリークで、俺と同じくアイリーンを敬愛してた戸叶さんの事だ。

急に押し黙った俺を訝しげに見る参加者たち。でもすぐにおじさんが、蘭ちゃんを連れて窓の外に逃げた犯人を追うぞと意気込み始める。それを俺は即座に遮った。



「ちょっと待っておじさん！蘭ちゃん！外を探しても無駄だよ！！」


「どういう事だ？」


「だってよく見てよ、このイス。狭い所に不自然に押し込まれてる。犯人が窓を破った後、慌ててここに押し込んだって証拠だよ！」



机の幅的に2つしか入らない所に無理矢理3つ目の椅子が押し込まれているのを示した。その位置は破られた窓から近い。



「ホントだー！ガラスの破片が刺さってるイスがあるー！犯人はきっとこのイスを使ったんだね！」



「つまりや、たぶん犯人は、窓を破る時素手でイスを握ってもうたんや！それを消そう思ても当たりは真っ暗、完全には消されへん！せやから犯人はイスを机に戻したんや！イスを使たとわからせんように…。

そして電気がついた後、みんなの目を盗んで自然に指紋をふき取るためにな！！」


流石は東西高校生探偵の2人。俺の言葉をしっかり補足してくれた。


「これでわかったやろ、オーナーが犯人やないって事が…そして犯人はまだ…この中におるっちゅう事がな！！」



服部の言葉を聞き藤沢さんは激怒。それをおじさんが宥める。
その後、停電した時の状況をメイドさんに聞いて、キッチンに向かうことになった。


「ホー、確かに焼けこげた跡がありますなー」


「原因はコレやな…。
コンセントに細い針金を巻いてたんや…。誰かがコレを差し込んだら、勝手にショートするようにな！」


「針金はこれだと思います。お中元の包みのタグに付いてます」


「包みを開けたのは、川津さんと戸叶さんだったと思うけど…」


蘭ちゃんの言葉に反応しておじさんが犯人は川津さんだと言い出した。
おじさんってば……全く。

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