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卯月 ページ2

ピンポーン

ピンポーン
…おい、いねぇのか
ピンポーン
…おい!

銀時「んぁー?はいはーい、今行きますよー。」

寝起きで髪もボサボサ。寝間着で完全にマダオだ。元々とか言わないでまじで。

銀時「ったく、何だこんな朝から…」

相手には理不尽であろう怒りを覚えながら立て付けの悪い戸をガラガラと開ける。戸、直さなくちゃな…って、
そこに立っていたのはV字前髪などっかの副長さん。

土方「よぉ。」
銀時「え、なんで、土方」
土方「いや、近藤さんに頼まれてな。」
銀時「な、にを?」
土方「花見を、一緒にしねぇかと。」
銀時「え、万事屋と真選組で?」
土方「あぁ。そっちはお妙さんを連れてこい。」
銀時「そのためかよあのゴリラ…」
土方「まぁそう言ってやるな。少なくとも俺は万事屋と花見してやるよ。」
銀時「っ…そりゃどーも。」
土方「じゃ、来週の日曜な。」

土方くんは踵を返して階段を降りていった。
俺は戸をしめ、そのままズルズルと壁に凭れて座り込んだ。

うそだろ…嬉し過ぎる。
ってか、ぁぁぁあ!なんでこんなカッコなの俺ェェエ!最悪…

神楽「銀ちゃん、うるさいアル。」
銀時「あれ、心の声出てた?」
神楽「出てたアル。」

最悪…

ー1週間後

えー、何でこんなことになっているのでしょう。
神楽「大丈夫アルか?」
銀時「ゴホッ大丈夫…ゴホッ」
神楽「…大丈夫じゃないアル」
銀時「大丈夫だから!ゴホッ」

今日は花見の日。そういう日に限って風邪ひくんだよ…。いや、風邪じゃないよ?その、喉が乾燥しただけで…

新八「銀さん、風邪ですよね。」
銀時「…いつからいたの」
新八「最初からいましたよ!」
神楽「新八、おっさんは置いてもう行こうヨ」
新八「え、神楽ちゃ…」

あーあ行っちまった。いや、定春戸を踏み倒すなよ。直したばっかだっての。
そんなことを考えていたら眠りに落ちていた。


おい。万事屋。

銀時「あ、土方くんの幻…俺もう死ぬな。」
土方「いや、死ぬなよ」
銀時「…本物?」
土方「おい、起きるな」
土方くんやさし…じゃなくて!
銀時「花見は?」
土方「見舞い。花見は得意じゃねぇし話す奴いねぇし…」
銀時「会いに来てくれたってこと?」
土方「っ…」
銀時「わ、なに言ってんの俺!」
土方「そうだ」
銀時「え?」
土方「会いにきてやった」
銀時「あり、がと」
土方「おう。水持ってくる。お前顔赤ェし熱あんだろ。」

…そういう土方くんも顔赤いけど、
なんて言えなくてゆっくりと布団に沈み込んだ。

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設定タグ:銀土 , 死ネタ , 銀魂   
作品ジャンル:泣ける話
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Leaf(プロフ) - あぁぁ、好きです(唐突)更新お願いします!!! (2019年3月29日 10時) (レス) id: b8ce9cd4fa (このIDを非表示/違反報告)
月白(プロフ) - 公開設定を「検索よけ」に設定されていますか?設定しておいたほうがよろしいかと思われます。されていたらごめんなさい (2017年5月25日 17時) (レス) id: 86ba02c6f9 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:りとる | 作成日時:2017年3月18日 20時

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