DESTINY《旭那由多》 (ページ28)

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26．静寂な夜ページ28

ライブが終わり、外へ出ると熱気から解放された。

あぁ…終わっちゃったんだな。

旭くんが遠い存在に感じて、寂しい気持ちになった。

でも私の作った曲を歌ってくれて、

ちょっと優越感はある。

なんか帰りたくないな…

夜の9時だが、近くの公園でしばらく風にあたって涼もう。

6月の生暖かい風が頬を通り過ぎる。

ライブの余韻が冷めないから、GYROAXIAの動画見ようかな。

公園には誰もいないので、

結構な音量で動画を流す。

｢MANIFEST｣

この曲かっこよかったな…

旭くんのボーカル力強くて引き込まれたな…

聴いているうちに旭くんに会いたくなった。

今日の感想送るか。

Aライブお疲れ様!
A言葉じゃ上手く言えないんだけど、本当にかっこよかった!
Aまだ余韻に浸ってるよ～

そこまで送るとすぐに既読がついた。

と同時に電話がかかってかた。

えっ

恐る恐る出ると

『もしもし…？旭く…』

那｢今どこにいる｣

『え、今ライブハウスの近くの公園』

那｢外暗いだろ。1人か？｣

『うん…』

那｢今そっち行くから、待ってろ｣

『え、ちょっと、まっ』

切られた。

え、今から来るの？