DESTINY《旭那由多》 (ページ13)

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13．最後の打ち合わせページ13

あれから旭くんとプレゼン準備のために何度か会った。

着実に進んでいき、もう明日が本番となる。

旭くんともそうやって顔合わすことなくなるんだな…

『早いなぁ…』

美波｢なにが？｣

『いや…明日本番だなぁって思って』

美波｢頑張れ～

旭那由多とも上手くやってるみたいだし。

あの旭那由多とね。｣

『え、なに』

美波｢…ほんとのところどうなの？

好きなの？｣

『え…』

美波｢…って噂をすれば｣

廊下がやけに騒がしい。

教室から美波が向くその方を覗いてみる。

｢那由多くんだ！かっこいい！｣

｢サインください！｣

那｢急いでる。邪魔だ…｣

旭くんが人に囲まれている。

ズキッ…

胸の奥が痛むようだ。

ファンらしき人にもそんな態度って…

まぁ旭くんらしいけど。

するとこちらに気づき、

那｢水瀬！｣

名前…呼んだ…

人をかき分けてこっちに向かってくる。

ドキ…ドキ…

『旭くん、どうしてここに』

那｢…最後の打ち合わせをするぞ。あんたもまだ不安だろ｣

『え、でも…旭くんバンドの練習は？』

那｢今日は遅れて行く。だからさっさと始めるぞ｣

美波｢じゃあ…A、先帰ってるね。

頑張ってね～☆｣

あ、美波帰った。

最後の☆はムカつくけど。

旭くんがここまで来てくれるなんて…

嬉しい。

胸の鼓動が余計に速くなってきた。

ずっとこの時間が続けばいいのに。