ヘンズツウ【菊地原士郎】

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『______でも、やめた。私は連携が苦手だから個人プレーできる冬島隊にした。』


ヒュー、と冷たい風がふく


『ほんとはね、羨ましかったの。サイドエフェクトを使って隊と連携ができる士郎が。だからいつもなにかと食ってかかったし……敵対意識持ってたんだ。』

「たしかにAは模擬戦したら一番に僕狙うよね」

『______私にはソレができないんだもん。羨ましい。使い始めたら止まらないし、壊れた蛇口みたい』

「何を話すのかと思ったら…くだらないね」

『……………』

「今でも十分役に立ってるだろ。僕は別にお前が劣ってるなんて思ったこと一度もないけど」


有無を言わせない猫目



『……………そうかな』


「うん。僕だってしょぼいサイドエフェクトだと思ってたけど役に立ってるし。」

『……そうだね。ありがとう士郎』

ふわり笑うA、揺れる長い黒髪



「……………」


あの笑顔は、好きだった。






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