聖なる夜だから ページ17
いつもの防護眼鏡と白衣ではなく、カジュアルなジャケットに銀縁眼鏡の、イケメン度500%増しのモトジロウと共にやって来たのは丸善ビル。
「何で……此処にしたの……?」
新装開店の文字の書かれたポスターを見ながら、モトジロウに尋ねてみた。
「……此処は、君と僕が出会った場所だ。デートっていうのは、想い出の場所を巡ってみたりするもの……だよね?」
そう答えた彼の眼鏡には、きらびやかなツリーの電飾が映っていた。
「想い出の場所……」
思い返せば、色んなことがあった。
丸善ビル爆破事件で、パパとママが死んじゃって、モトジロウに拾われて……
「あ、そうだ……」
大事なことを忘れていた!
クリスマスになくてはならないものを……
「……モトジロウ……あの……私、モトジロウにプレゼントとか、カードとかなんにも用意してない……」
「プレゼント……?良いよ、別に。僕だって、メアリーにプレゼント用意してないし。おあいこだ。」
「でも……この服……」
「それは僕からじゃなくてサンタクロースからのプレゼント!」
「……今まで、モトジロウと居て楽しかったから……おかえしがしたくて……」
「だから良いって、わざわざくれなくても。」
「……いいの……?」
「……どうしてもって云うなら……そうだなぁ……君の未来をくれるかい?」
「……それって、ぷろぽーず……?」
「……どう思う?」
モトジロウは、口許に笑みを浮かべたまま、じっと私を見つめていた。
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13 - メアリーさん(ちゃん?)可愛いです。きゅうーんてするです。かじーさん羨ましいのです。 (2016年10月22日 13時) (レス) id: 47ed984e80 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:キューブ | 作者ホームページ:
作成日時:2016年9月16日 19時